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メッシを止める方法。リバプールはどのように彼の無双を防ぐのか

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リバプールはリオネル・メッシをいかにして止めるのか

 リバプールは1日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準決勝でバルセロナとのアウェー戦を迎える。2シーズン連続の決勝進出に向けて立ちはだかるのは、バルセロナとそのエースであるFWリオネル・メッシユルゲン・クロップは、世界一のプレーヤーに仕事をさせないために何を考えているのか、かつてのリバプールのスター、ジェイミー・キャラガーヨン・アルネ・リーセが『Goal』で議論する。

 どうすればメッシのような選手を止められるのか?

 リバプールが2季連続のCL決勝に駒を進めるためには、この質問への答えを導き出さなければならない。ついに世界で最も偉大なプレーヤーが、プレミアリーグで最も強固なディフェンダー陣と相まみえるのだ。この名勝負が保証されたカンプ・ノウでの試合に向けて、バルセロナとリバプールの両チームは準備に入っている。

 そしてもし、リバプールがバルセロナの背番号10に仕事をさせなければ、かつてリバプールで背番号6を背負った男の頭に昔の光景がフラッシュバックするだろう。

 その輝かしいキャリアの中で、メッシがゴールを奪えていないクラブはそう多くはないが、実はリバプールはそのうちの1つだ。アルゼンチンが生んだ天才は、2006-07シーズンのCLラウンド16の両レグに出場することで、これまでリバプールと2度対戦。だが、結果的にはアウェーゴールの差でリバプールが次のラウンドへと進出している。

 ジェイミー・キャラガーとヨン・アルネ・リーセは、両者ともにその2試合に出場していた。そして何よりも、リバプールがカンプ・ノウで2-1の勝利を収めた記憶に残る試合で、決勝ゴールを決めたのはリーセ本人に他ならない。

「そのゴールは私のキャリアの中で、唯一右足で決めたゴールなんだ!」彼は『Goal』にそう語ってくれた。「私にとって最高の瞬間の1つだったね」

 一方のメッシは、両試合で目立った活躍をすることはできなかった。右フォワードのポジションを与えられ、今よりもずんぐりとしていた長髪の19歳は、ファーストレグではアルバロ・アルベロアの執拗なマークを受け、仕事をさせてもらえなかった。アルベロアは不慣れな左サイドバックのポジションで、リバプールでの初のスタメンに抜擢されていたのだ。

「(当時リバプールの監督だった)ラファエル・ベニテスが、試合前のウォーキングの際にアルベロアを呼び寄せたことを覚えているよ。そこで彼は、アルベロアに左サイドバックでプレーすることを告げたんだ。ちょっと驚いたね」

 キャラガーが当時の様子をそう語る。

「ラファはよく考え抜き、事前に先を見据えたプランを練ることに定評のある監督だったけど、試合当日にサプライズを与えてくれる監督でもあったんだ」

「当時最も警戒すべきだったのはメッシではなかった。バルセロナはロナウジーニョのチームだったんだよ。でも、誰もがこの若者がいずれスーパースターになるであろうことは分かっていたんだ」

「当然ながら、メッシが右サイドでプレーしてカットインしてくることは分かっていた。だからラファはアルベロアを左サイドに置いて、それに対応させようとしたんだ。メッシがカットインしようとするたびに、アルベロアの右足に引っ掛かるように仕組んだんだ」

 当時多くのプランを成功に導いたベニテスだったが、この作戦も実を結んだ。

「アルベロアは素晴らしかった」左サイドのミッドフィルダーとしてアルベロアの前でプレーしたリーセはそのように語っている。

「彼は非常にうまく試合の流れを読んだし、タイトに守ってメッシのためのスペースを消したんだ。自分の仕事を全うしていたよ。実際、左サイドバックとして2人がプレーしていたこともよかったんじゃないかと思う。彼は私が走ってカバーしてくれることを分かっていたし、私も攻撃参加したときには、後ろで彼が守ってくれていると分かっていたんだ」

 もちろん、今のメッシは当時とは違う。通算の試合出場が700試合に迫る彼が、バルセロナでの600ゴール目を挙げるためにはあと2ゴールが必要だ。

 2008年からメッシは1シーズンに少なくとも38ゴールを挙げており、今シーズンに関していえば45試合に出場して46ゴールをマークしている。この数字から分かるように、誰がどう考えてもメッシは傑出したフットボーラーなのだ。

 ならば、どのようにして彼を止めればよいのだろう? リーセは語る。

「私に言わせれば、すべてはリバプールがどの程度コンパクトな守備ができるかにかかっている。メッシが試合における唯一のカギとなることは分かっている。前ラウンドのマンチェスター・ユナイテッド戦をみただろう? 彼にとってはたった1つのチャンスで十分で、突然にその牙を剥いてくるんだ」

「オールド・トラッフォードでは得点を演出するまで大人しくしていたし、カンプ・ノウではすぐにスペースを見つけてそこに侵入してきた。だから、彼を止めるためにはコンパクトに守ってピッチをできるだけ小さく使わないといけないんだ」

 ベニテスとジェラール・ウリエ体制下のリバプール選手として、3度カンプ・ノウで戦った経験を持ち、そのいずれもで負けることがなかったキャラガーも、かつての同僚が語ることに同意している。

「どんなフットボールにも共通して言えることは、コンパクトに守らなければ効果的なディフェンスができないということだ。選手間の距離とスペースは埋めなければならない」

「もちろん、天才メッシにかかればどんなによく練られたプランであっても破られる可能性はある。私の目から見て彼がスペシャルなのは、攻撃においてスペースを必要としない点なんだ。ほんの半ヤード(約0.45メートル)もあれば、彼は2.3点をもぎ取ってゲームを決めてしまう。タイトなエリアのプレーに関して、彼の右に出る者はいないよ」

 やはりこのバルセロナのスターには、マンマークでの守備が必要なのだろうか? キャラガーは続けて語る。

「ユルゲン・クロップがその作戦を取るとは思えない。だけどセルヒオ・ブスケッツにボールが渡ることを防ごうとするのは確かだね」

ロベルト・フィルミーノがプレーするかは分からないけど、クロップは誰かをブスケツの周りに配置して彼に思うようにプレーさせずに、ゲームの組み立てを邪魔してくると思う。もしこれに成功すれば、ゲームの大部分で勝ったようなものだ」

 キャラガーとリーセはどちらも、リバプールのミッドフィルダーの人選がカギを握ると語っている。

 クロップはこれまで、CLのアウェーのビッグマッチでは、すでにテスト済みで信頼の置けるMFジョーダン・ヘンダーソン、MFジョルジニオ・ワイナルドゥム、MFジェームス・ミルナーといったトリオに頼りがちだったが、それがうまくいくこともいかないこともあった。MFナビ・ケイタとMFファビーニョは最近の試合ではやむを得ないケースで登場してきたが、今回、特にケイタはおもしろいピースとなってくれそうだ。キャラガーは次のように語る。

「私は、リバプールの3人のミッドフィルダーのうち誰が左サイドを務めるのかが試合を左右すると思っている。最近そのポジションでプレーしているケイタは非常によくやっているよ。週を重ねるごとにうまくなっているんだ」

「だけどこのようなゲームで、バルセロナのような相手であれば、クロップは以前ベストだと思っていたメンバーに戻したい誘惑にかられると思う。おそらく、ワイナルドゥムかミルナーがそのポジションを埋めるんじゃないかな」

 リーセは、誰がそのポジションでプレーしようとも、左サイドバックのアンドリュー・ロバートソンへのコンスタントなサポートは欠かせないと語っている。何を隠そう、彼こそがメッシと最も多く直接対決を強いられるであろうプレーヤーだからだ。

「1対1じゃメッシを止められないよ」リーセは笑ってそう語った。「それじゃあまったく相手にならないんだ」

「ロバートソンがメッシを追えば、そのカバーが必要となる。彼の後ろのファン・ダイク、彼の前にいるマネ、あるいは彼の隣りにいるミッドフィルダーからのサポートが必要だ。いついかなる時でも、彼の周りには誰かがポジションを取っていないといけないんだ」

「メッシとフィル・ジョーンズの1対1がどのような結果になったかはご存じの通りだ。人々はジョーンズを笑ったが、メッシは誰が相手だろうとそれをやってのけるんだよ!」

「ラインをタイトに保って、バルセロナがメッシにボールを供給したり、彼にスペースを与えることを困難にしなければならない。これを成功させるためには、多くの決まりごとを徹底することや、数え切れないほどのハードワークとランニングが求められる。しかしこれがすべてのカギとなり得るんだ」

 最高の夜になることは間違いない。ミュンヘンとポルトの遠征で勝利を掴んだリバプールは自信に満ちているが、バルセロナ相手に同じ結果をもたらせるかは分からない。

 メッシが待ち構え、世界が注目する次の一戦。リバプールは再び旋風を巻き起こせるのだろうか?

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