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トーレスが語った日本サッカーへの提言「チームとして機能させて」

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引退試合を終えたFWフェルナンド・トーレス

[8.23 J1第24節 鳥栖1-6神戸 駅スタ]

 J1第24節のヴィッセル神戸戦を最後に現役を引退したサガン鳥栖FWフェルナンド・トーレスが試合後、記者会見を行った。そこでは自身のキャリアが振り返られただけでなく、日本サッカー界への貴重な提言もあった。

 2010年のW杯、08年と12年の欧州選手権を制すなど、スペイン代表の一時代を築いたストライカーがユニフォームを脱いだ。相手の神戸には、かつて共に国を背負って戦ったMFアンドレス・イニエスタとFWダビド・ビジャ。盟友に見守られる中で現役最後の一戦を終えた。

 ナショナルチームで残してきた輝かしい実績の他、クラブチームでもアトレティコ・マドリー、リバプール、チェルシー、ミランで多くのサポーターに愛され続けてきた35歳。最後に所属した鳥栖にも金言を残していった。

 会見の場で「鳥栖がタイトルを取るためにはどうしたらいい?」と問われたトーレスは「まずはクラブのオーガナイズ」と返答。そのうえで「たとえばチームのスタイルを確立し、下部組織から作り、それに合う選手を獲得すること。またポジティブな人々で周囲を固めていくことが重要」と強調した。

 また、日本のサッカー界の特徴については「個人のクオリティーが高い」と語ったトーレス。その一方で「チームとして機能しているかを考えると、時間がかかるものはある。そこを踏まえていかないと良くならない」と述べ、「選手のクオリティーは高いので、チームとして機能させていくための仕事をするだけ」と提言した。

 さらに自身と同じストライカーの選手に向けては「一人の人間がFWというポジションを選んだのならば、FWとしてゴールを決め、そして決め続けないといけない。若いFWの選手に助言するのであれば、うまいプレーではなく、ゴールを決めなさい。それだけでいい」というメッセージも贈った。

 今後はアドバイザーという立場で鳥栖に関わり続けるというトーレス。「Jリーグはまだ始まって30年弱の若いリーグ。クラブも若いし、まだまだよくなる余地はたくさんあって、よくならないといけない」と意気込むレジェンドは「将来に向けて、クラブとしての組織的なものを作っていって、いい方向に向かう手助けができたら」と前を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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