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立場はどうあれ全力練習…“泥まみれ”になった川島永嗣「GKはこんなもんです」

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泥まみれになってシュートを止める日本代表GK川島永嗣(ストラスブール)

 4度目のワールドカップ予選を控える36歳は、突然襲いかかったスコールにもいたって冷静に対処し、それでいて最も激しくユニフォームを汚していた。ミャンマー初日のトレーニングを終えた日本代表GK川島永嗣(ストラスブール)は「GKはこんなもんです」と笑顔で述べ、3日後に控えた“始まりの一戦”に思いを向けた。

 日本代表は10日、ヤンゴンのトゥウンナ・スタジアムでミャンマー代表と対戦し、カタールW杯アジア2次予選の開幕を迎える。南アフリカ大会、ブラジル大会、ロシア大会でゴールを守ってきた川島にとっては4度目のW杯予選。これまでと違って正守護神の立場は安泰ではないが、取り組む姿勢が変わることはない。

 この日は二手に分かれてトレーニングを行い、5日のキリンチャレンジ杯・パラグアイ戦で出場時間の短かった選手を中心にミニゲームを実施した。開始直後から約20分間、現地特有のスコールが襲いかかる場面もあったが、プレーが中断されることはなく、川島の真っ赤なユニフォームは最後は泥まみれになっていた。

「想像はしていた。こういう環境の中で戦わないといけないし、対応していかないといけない。本当に簡単にはいかないと思うし、いろんなことを想定して、心の準備を含めてやっていかないといけない」。練習場にはシャワーがなく、取材対応時も泥まみれのまま。そうした異例の出で立ちも「こういう環境」を雄弁に物語っていた。

 ここまで国際Aマッチ出場90試合。ピッチ外でもピッチ内でも多くの経験をしてきた。「水たまりがあればボールが止まることもあるし、逆に伸びることもある。普通のボールの軌道も変わるし、最後までボールに食らいついていかないといけない。いろんなアクシデントが起こるし、後ろの選手が準備していかないといけない」。

 環境による怖さも知っている一方、乗り越えてきた自負もある。「こういう環境でやったことない人はいないと思うし、まあ今の若い人は分からないですけどね(笑)。昔を思い出して、自分たちの中にあるものを引き出せばいい。これも含めてサッカーなので、そういう意味で勝利にこだわって試合をやりたい」。

 パラグアイ戦ではGK権田修一がピッチに立ったが、GKシュミット・ダニエルの負傷による緊急出場だった。シュミットはこの日から全体練習に合流しており、現状の川島の立場は第3GKとも言える。

 それでも不動のメンタリティーが揺れ動くことはない。「最後は一本でもボールが来なくても、ゴールを守るのがGKの仕事。GK全員でしっかり気持ちの準備をして試合に臨みたい」。“勝って当たり前”と見られるカタールW杯アジア2次予選、頼れる36歳がチームの背骨を支えている。

(取材・文 竹内達也)
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