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驚異の回復力で関東MVP明治大FW佐藤亮が復活ゴール!「チームが繋いでくれた」

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怪我から復帰したFW佐藤亮がゴールネットを揺らした

[12.19 大学選手権準決勝 明治大7-3関西学院大 駒場]

 明治大のベンチに背番号11が帰ってきた。今大会初めてベンチ入りしたFW佐藤亮(4年=FC東京U-18)は、後半32分にハットトリックを決めていたFW佐藤凌我との交代でピッチに登場。すると、同35分、MF森下龍矢(4年=磐田U-18/鳥栖内定)のラストパスから左足で蹴り込んで、復活をアピール。直後の同36分には佐藤亮のシュートのこぼれ球がFW小柏剛(3年=大宮ユース)のゴールに繋がった。

「チームがここまで繋いでくれたので、こうして試合に出ることができて、得点もできた。みんなが繋いでくれた分、自分が結果を残して優勝したい。関西学院大学さんの分まで、しっかりと優勝していい報告ができればいいなと思います」

「2試合出られなかったけど、ピッチに立ちたいなとはずっと思っていた。応援している中で仲間が一生懸命戦っていたり、一緒に応援している仲間が声を張っているのをみて、改めてこの組織は素晴らしいなと感じることができた。今日はチームのためになりたいという思いが強かったので、それを証明できて良かったと思います」

 関東リーグMVPを悪夢が襲ったのは、インカレ初戦を翌日に控えた13日の練習。右足首を捻挫してしまい、離脱を余儀なくされた。しかし診断の結果、大会全休という最悪の事態は回避できることが判明。トレーナーと懸命のリハビリを重ねると、18日になってようやく全体練習に復帰することが出来た。

 当初は決勝での復帰が考えられていたが、練習での動きも良かったことで、栗田大輔監督も準決勝でのベンチ入りを決断。「怪我のこともあったので、起用はギリギリまで我慢しましたけど、決勝にもつながるので絶対に使いたかった」と準決勝での復帰の理由を語ると、「そこで点が取れるというのは、彼の持っているスター性だと思います」と目を細めた。

 明治大史上初、同一年度大学全タイトル獲得までいよいよあと1つに迫った。決勝の相手は桐蔭横浜大に決定。関東1位と2位の対決は頂上決戦に相応しい好カードになった。「スタメンで出られるなら一番いいけど、たとえサブでも自分がやるべきことは変わらない。チームが優勝することがすべて。与えられた役割をこなすことに専念したいと思います」。〝最強明治”の主将が、歴史に名を残すべく、最終決戦に臨む。
 
(取材・文 児玉幸洋)

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