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[横山杯]桐光学園の新チームが横山杯で本格始動。新リーダー格のCB奈良坂「選手権で日本一」誓う

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桐光学園高は新リーダー格のCB奈良坂巧を中心に力を積み上げる

[12.28 横山杯決勝リーグ第1節 桐光学園高 1-1 帝京三高 グリーン土合グラウンドA面]

 桐光学園高(神奈川)は12月上旬の3年生引退後、全国ルーキーリーグ交流大会(12月21日~23日)に出場した1年生と2年生が別々にトレーニングをしていたため、この「横山杯 第20回全国ユース招待サッカー大会」から本格的に新チームが始動している。

 それでも、予選リーグは5連勝で決勝リーグ進出。それぞれの動きを確認し、良さを引き出しながら結果も残してきた。特にCB奈良坂巧(2年)やGK北村公平(2年)、CB荒井ジュリアン海都(2年)、左SB国島康介(2年)、右SB米山悠葵(1年)、そしてGK桃井玲(2年)と力のある選手たちが揃うDF陣、GKは安定感の高い戦い。20年の桐光学園の強みになりそうだ。

 ただし、決勝リーグ初戦(対帝京三高)はパスミスが非常に多い展開。MF栗原祥太(3年)のゴールで先制したものの、攻撃を加速させようとしたところでパスがズレたり、ロストしたり、精度を欠いて2点目を奪うことができなかった。

 帝京三は1年時に全国ルーキーリーグ交流大会出場を懸けた戦いでドローに終わり、大会規定によって全国進出を阻まれている相手。奈良坂は「(1年前の悔しさを晴らそうと)気持ちだけが前に出ちゃってもうちょっと落ち着いてやれたら良かった。空回りしてしまった」と首を振る。後半には守備でも隙ができてしまい、失点。引き分けてしまった。

 ただし、鈴木勝大監督は「横山杯からチーム作りを始めているので、簡単には行かないと思っていた」とこの結果も想定内だった様子。続く前橋育英高戦は後半にギアを上げて競り勝ち、第1グループ首位でファイナル進出へ前進した。

 19年はインターハイで日本一に輝いたが、選手権神奈川県予選決勝で敗退。この敗戦は新チームのエネルギーになっている。インターハイで高さや守備能力の高さを示し、来季の注目CBである奈良坂は「選手権に出れなかったのは悔しいですし、来年は必ず行って選手権で日本一になるのが本当に強い高校だと思うので、そこを突き詰めて『選手権で日本一』というのをキーワードにして1年間全員で戦って行けたら良いと思っています」と意気込んだ。

 その奈良坂はこの帝京三戦でも高さで相手を上回り、球際での身体を張ったプレーを継続。まだ新チームでの試合数が少なく、先輩FW西川潤(3年)やMF神田洸樹(3年)に入れていたような対角のボールを蹴ることができないでいたが、これからチームメートとすり合わせいきながら、「自分の良いプレーが出せるように、でもそれだけにならないようにチームが良い方向に行けばいい」と考えている。

 1年生が全国ルーキーリーグ交流大会で全国制覇。2年生も技術面を高く評価されている世代で、セットプレーの高さなども武器になっている。まずは冬の波崎(茨城)で少しでも厳しい経験をし、勝って力を積み上げていくこと。1年後の「選手権日本一」のために、桐光学園の新リーダーはチームとともに成長する。

(取材・文 吉田太郎、取材協力 スポーツマネジメント)
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横山杯 第20回全国ユース招待サッカー大会特設ページ
横山杯大会公式ページ

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