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「自分がPKを外して3年生の3年間を終わらせた」全中Vの日章学園1年生FW木脇は涙止まらず

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号泣するFW木脇蓮苑を抱き寄せるFW鈴木陽介

[1.3 選手権3回戦 四日市中央工高 3-3(PK4-3)日章学園高 フクアリ]

 驚異的な粘りもあと一歩のところで涙をのんだ。2回戦でPK戦の末、市立船橋を破ってきた日章学園高(宮崎)。しかし、その市立船橋戦で退場処分を受けたDF古賀照也(2年)の出場停止が痛かった。

 代わって先発したDF宮永健太(3年)のミスから前半11分に失点。前半途中で2人を交代する展開となるなど後手を踏んだ。それでもハーフタイムに「感情的に言った」という早稲田一男監督のゲキから選手は目を覚ます。

 0-1の後半6分、エースのFW鈴木陽介(3年)が同点ゴールを決め、同10分にはCKからFW木脇蓮苑(1年)が逆転弾を奪った。その後、CKとPKで再逆転を許すが、後半18分に鈴木のPKで再び同点。後半終了間際には“PK職人”のGK清原寛斗(2年)を投入した。

 市立船橋戦に続く“必勝パターン”。清原は見事に相手の2人目を止めてみせたが、日章学園は4人目のDF後藤翔(3年)がGKに止められ、最後は5人目の木脇が左ポストに当ててしまい、PK3-4で敗れた。

「自分はあのコースにしか蹴らないと決めていて、中学のときから外してことがなかった。自信を持って蹴った」。昨年度の全国中学校サッカー大会を制した日章学園中の優勝メンバーの一人でもある木脇は「PKには自信があったけど、こういうところで決めないともっと上に行けない。しっかり決めるメンタル、プレッシャーに勝つメンタルを鍛えていきたい」と真っ赤な目で言葉を絞り出した。

 早稲田監督は「よく1年生で2試合フルに戦って頑張ったと思う。責められる要素は何もない」と、5人目の重責を担った木脇をかばう。木脇とともにスタメンを任されていたMF葭岡遥来(1年)は後半途中で右腕を痛め、負傷交代するアクシデントにも見舞われた。前半途中から出場したMF藤本優希(1年)を含め、全中優勝メンバーが奮闘したが、過去最高成績に並ぶ8強入りは果たせなかった。

「自分がPKを外して、3年生のこの3年間を終わらせてしまった。悔しい思いでいっぱい」と涙した木脇は「中体連では相手のセンターバックがデカくても競り合いで勝てていた。フィジカルの部分で差を感じたし、相手の3年生の勝ちたい気持ちも感じた」と、初めての高校選手権を振り返る。「この経験を生かして、来年、再来年とここに戻ってきて、優勝したい」。先輩たちの思いも引き継ぎ、日章学園の新たな歴史をつくっていく。

(取材・文 西山紘平)
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