beacon

青森山田の新エースFW候補、古澤ナベル慈宇はゲーム主将としての自覚を持って名門牽引

このエントリーをはてなブックマークに追加

青森山田高を牽引したFW古澤ナベル慈宇

[1.27 東北高校新人選手権決勝 青森山田高 4-0 学法石川高 いわきFCフィールド]
 
 注目FWに自覚が芽生えてきている。FW古澤ナベル慈宇(2年)は20年の青森山田高のエースストライカー候補。東北高校新人選手権はゲームキャプテンを務め、チームを牽引した。

 今大会はリーダー格のU-18日本代表MF藤原優大(2年)や右SB内田陽介(2年)が不在。青森山田の正木昌宣コーチは「自分たちの話し合いでナベルが(キャプテンとして)出てきたのは嬉しかった」と語る。フィジカル面の強さやヘディングの強さは高校世代でトップクラスだが、昨年はFW田中翔太(3年)の壁を超えられなかった。

 最高学年となり自覚が芽生えてくることを期待している中、本人も「自分も少しやりたかった」いうゲームキャプテンに。人任せではなく、ピッチ内外で主体的に行動する回数が増えた。

「頑張りました」とナベル。リーダーシップを持ってDFラインを支えたCB秋元琉星(2年)やいずれも選手権で登録メンバー入りした右SBタビナス・ポール・ビスマルク(2年)、左SB藤田夏寿丸(2年)らに支えられながら、リーダーとして優勝したことは自信になったようだ。

 一方で正木コーチはよりストライカーらしいプレーも求める。決勝の前半は起点になること、チームメートを活かすことに固執しすぎてFWとしての怖さが欠けていた。後半は強引に2本のシュートを打ち込んでいたが、「あれが彼の本来の姿。まだまだ自分がやらないと」と指摘していた。

 東北新人戦は準決勝で決勝点を決めたが、この1点のみ。ナベルは「きょうは点を決めるという気持ちでやっていたんですけれども、やっぱり点決めれなくてとても悔しいんで、青森戻ってもっと自主練して、(3月の)サニックス(カップ)ではもっと良い結果を出せるように頑張りたいと思っています」と意気込んでいた。先輩FW田中は大事な場面でゴールを決めるなど活躍して日本高校選抜候補入り。自分もエースストライカーとしての自覚を持って、ゴールを決め続けて、青森山田に多くの白星をもたらす。
 
(取材・文 吉田太郎)

TOP