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ライバル対決で存在感放った桐生一MF落合遥斗主将、兄も目指した選手権へ

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桐生一高MF落合遥斗主将はライバル対決で攻守に存在感ある動き

[7.11 練習試合 前橋育英高 0-1 桐生一高 前橋育英高高崎G]

 前橋育英高とのライバル対決で存在感ある動きを見せた。桐生一高(群馬)のMF落合遥斗主将(3年)はシャドーの位置からDFライン近くまで下がって攻撃を組み立てたり、アタッキングサードでの崩しに係ったりするなど幅広い動き。後半にはFW寶船月斗(2年)へスルーパスを通し、強烈なミドルシュートを枠へ飛ばした。また、運動量多く、警戒していた相手のダブルボランチのプレーを制限。攻守両面で活躍し、勝利に大きく貢献した。

 この日はポジションにとらわれることなく、自由にプレー。落合は「(監督の)田野先生からも『自由にやって良いよ』と言われているので、かかわる回数は多かったかなと思います。ピッチが濡れていたので、パス出す方としてはやりやすい。あまり長いボールは入れないようにはしていたんですけれども、時に使いながらできたと思います」と振り返った。

 兄・FW落合太輝(現上武大)は桐生一OB。14年国体少年男子の部準々決勝、準決勝で2試合連続延長V弾を決めて、群馬県選抜を9年ぶりとなる全国決勝へ導いたストライカーだ。落合は昨年のプリンスリーグ関東でチームトップの8得点。兄同様の得点力について、「スピードとかは全然反対ですし、プレースタイルも全然違いますけれども、兄はシュート巧いのでそこは似ているのかなと思います」と微笑む。

 兄は高校3年時の選手権予選で準々決勝敗退するなど在学時に選手権出場はない。それだけに「兄ちゃんの時は、選手権結構早く負けていたので勝ちたいです」。今年はセンスが高いと評価される弟・MF落合琉弥(1年)も桐生一に入学。兄弟で打倒・前橋育英、選手権出場を目指す中、この日の白星は予選へ向けて良い弾みとなった。
 
 この日、桐生一のAチームは先発した2年生7人を含めて終始気持ちのこもった戦い。落合は「これを基準にしたい。このゲームの守備はまず良かったと思うので、攻撃でどのくらいクオリティ出せるか。(プリンスリーグ、選手権へ向けて)この夏は乗り越えて行きたいと思っています」と力を込めた。“ブルートルネード”桐生一の大黒柱は、攻守両面でチームを引っ張り、兄も目指した選手権切符を勝ち取る。
 
(取材・文 吉田太郎)
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