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復活期す小林智輝と新10番・南雄大ら日体大柏FW陣は、「憧れ」のFW工藤壮人から学び得た力でゴールを

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ともに、日体大柏高にゴールをもたらす存在として期待されるFW小林智輝(左)とFW南雄大

 日本代表歴を持つ現役ストライカーから直接指導してもらう機会は、早々ない。だが、昨年のインターハイ千葉県代表校、日体大柏高の選手たちは今夏、その貴重な機会を得ている。

 柏レイソルのエースストライカーとして活躍したFW工藤壮人が、新天地決定を目指す中で母校・日体大柏(当時は柏U-18所属)サッカー部の練習に参加。日体大柏の高校生は、13年の19得点などJ1で3度の2ケタ得点をマークしているほか、ナビスコ杯MVPなどの実績を持つ元日本代表FWのプレーを日々間近で見て、アドバイスも受けている。

 今年の日体大柏は、1年時に千葉県選抜として国体3位、日体大柏の公式戦でも入学当初から出場機会を得ていたFW小林智輝(3年)や2年時に先発としてインターハイ全国大会に出場しているFW南雄大(3年)ら力のあるアタッカーたちがいる。

 スピードを活かしたドリブルなどが注目された小林は昨春、左膝に大怪我を負って今年が復活を目指すシーズン。また、ドリブルやハードワークを特長とする南は新10番として高校ラストイヤーを迎えている。

 その2人は、「レイソルで凄く点を取っている選手」(小林)「小さい頃からレイソルの試合を見た時に工藤さんが出ていたので凄く憧れとかあって、一緒にできているのは嬉しい」(南)という工藤と一緒にトレーニングすることで、何を得ているのか。

 小林は「一緒にやっていて声をかけてくれたり、優しく教えて頂いたりしています。見ていても、動き出しや駆け引きのところ、シュートとか凄く上手くて参考になっています。(自分がインフロントキックでシュートするようなシーンでも)工藤さんはインサイドで流し込んでいて凄い上手だなと。凄く自分の中でプラスになっていますし、自分はまだまだだと思いますけれども、吸収していきたい」と語る。

 また、南は「ボールを受ける時に一回オフサイドラインにいて、もらうタイミングで落ちる動きを教えてもらって、自分的には衝撃的でした。練習とかやってみても手応えがあって、もらいやすくて凄いなと思います。クロス対応とか、もらい方とか色々なことをアドバイスしてくれるので、そういうところで成長できているのかなと思います」と自身の変化について口にする。

 2人はこの貴重な経験を結果に繋げて行く考えだ。26日の練習試合・明秀日立高戦で2ゴールを決めた小林は「これからリーグ戦も始まっていくと思うんですけれども、まずはチームのために動いて、その中で点が取れれば良いと思いますし、『ここぞ』というところで点を取れたらいい。1試合1点は取りたいなと思います」と意気込み、昨年のエースFW長崎陸(現拓殖大)以上の活躍を狙う南は「得点を獲るというのはもちろん仕事なんで、こだわっていきたいけれど、チームのために走ったり、守備をしたり、毎試合ハードワークすることを頑張っていきたい。(その上で)去年の長崎陸よりも結果を残したいという思いがあります。(選手権予選ではチームのために)ゴールを量産していきたいです」と誓った。

 選手権の目標は激戦区・千葉を突破して全国8強以上。下級生時からの経験者であり、今年の攻撃の柱として期待される小林、南をはじめとした日体大柏FW陣が、名手から学んだことを活かして千葉・全国のライバルからゴールを奪う。 

(取材・文 吉田太郎)
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