beacon

[MOM3194]仙台育英FW吉田健太(3年)_「名前を知ってもらえたら」。野心持つ新10番、尚志から2発!

このエントリーをはてなブックマークに追加

前半終了間際、仙台育英高FW吉田健太が勝ち越しゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.29 スーパープリンスリーグ東北第1節 仙台育英高 3-1 尚志高 仙台育英学園多賀城キャンパス]
 
「ゲームを決めたのは吉田でしたね」。強敵・尚志高相手に逆転勝ち。仙台育英高の城福敬監督は各選手が奮闘してした一戦で、特に10番の功績を讃えた。

 新生・仙台育英の10番を背負うFW吉田健太(3年)は、2ゴールの活躍。1-1の前半終了間際にFW佐藤遼(2年)のシュートのこぼれ球を冷静にコースへ蹴り込むと、後半20分には佐藤のスルーパスから貴重な2点目を奪った。

 2点目のゴールシーンは、相手DFに背後からタックルを受ける形に。足がかかり、そのまま倒れてもPKを得ていただろうが、「ダメ元で。『こんくらいだろう』と足振り切ったらああいう形で行ったんで良かったです」。前のめりに倒れながらも強引に右足を振って決めた一撃。1点への執念を表現した得点は、チームにエネルギーをもたらすようなファインゴールだった。

 1月の選手権では、交代出場した高川学園高との2回戦で決勝ゴール。全国で結果を残し、今年は宮城の伝統校で10番を背負う。だが、進路未定のストライカーはもっともっと名を上げたい考えだ。「ちょっとでも全国の人に吉田健太という名前を知ってもらえたら。こういう試合でどんどん点を決めて、『仙台育英に吉田健太がいる』というところを示して行けたらと思っています」と笑う。

 裏への抜け出しとそのスピードが最大の武器だ。この日は、2得点の他にもショートカウンターから一人でシュートまで持ち込んだシーンやDFのマークを外して強烈なシュートを打ち込むシーンがあった。2得点に絡んだ佐藤との2トップは「自分と遼で点が取れると思っているので、誰にも、どこの高校のDFにも負けない自信があります」という自慢のコンビ。この日は2トップのポテンシャルの高さを示すゲームだったが、吉田は「(個人としては)もっとできますね」と言い切る。

「自分は競り合いとかは強くないんですけれども、今日は相手に全部跳ね返されたりして、後ろにも負担が多かったので。自分がちょっとでも収められたら後ろの負担が減ったと思う。そして、自分と遼で相手を崩して自分たちだけでも1点を取っていきたいと思っています」。対外試合が限られる中、紅白戦が増加。ヘディングが得意のCB安藤豪(3年)とマッチアップすることで、空中戦は自然と強くなった。だが、まだまだ成長する必要性を感じたゲームに。ゴールはもちろん、その他の部分でももっと貢献して、仙台育英に一つでも多くの白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●高円宮杯プレミア&プリンスリーグ2020特集ページ
●【特設】高校選手権2020

TOP