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発揮したい“個の成長”…1戦目をベンチで終えた板倉「より強く試合に出たいと思った」

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コートジボワール戦での出場を目指す日本代表MF板倉滉(フローニンゲン)※写真はカメルーン戦前のもの

 オランダに渡ってもうすぐ2年、日本代表MF板倉滉(フローニンゲン)が欧州生活をスタートさせた地で代表定着の足がかりを掴む構えだ。出番のなかったカメルーン戦から一夜明け、13日のコートジボワール戦に向けたオンライン取材で「試合に出たいという気持ちは強いので、いつでも来てもいい準備をしておきたい」と意気込みを語った。

 2019年1月に川崎Fからマンチェスター・Cへの完全移籍を果たし、そのままオランダのフローニンゲンで武者修行をスタート。日本代表の国際大会では育成年代以来、主にボランチを任されてきたが、現地ではJリーグ時代と同様、186cmの上背を活かして主にセンターバックで出場機会を得ている。

「自分の中でどこで勝負したいという気持ちはありつつも、監督にここでと言われた場所で自分の力を発揮することが一番。チームではセンターバックをやっているけど、代表ではボランチで使ってもらっている。常にどちらでも行けるようにしておかないといけないと思っている」。今回のオランダ遠征ではポジションへのこだわりよりも、出場機会を掴むことにフォーカスしている。

 9日に行われたカメルーン戦では、板倉と同じくCBとボランチを兼務するMF中山雄太(ズウォレ)がボランチでフル出場。「90分間出て活躍しているのを見ると、より強く試合に出たいと思った」と刺激を受けたという。一方で「そこにフォーカスして見ていなかった」と過度な意識はせず、「次の試合に向けてしっかり準備するのみ」と前を見据えた。

 そんな板倉は13日のコートジボワール戦に向け、「強くて速い選手がたくさんいる中、組織で戦いながらも個で負けないように闘いたい。常にそこにフォーカスしてやっている」と意気込み。A代表主力を担うDF吉田麻也、DF冨安健洋が見せた「チームが苦しい中でも守り切れる力強さ、個人で守れる強さ」にも触発され、臆せず挑んでいくつもりだ。

 そうした姿勢が自身のA代表定着、そして東京五輪へと繋がっていく。これまでA代表での出場機会は五輪世代中心で挑んだ昨夏コパ・アメリカでの2試合と、昨年9月のキリンチャレンジ杯での17分間のみ。「コパ・アメリカでは個々の勝負のところでの力のなさをすごく感じたので、そこにフォーカスして1年間戦ってきたし、あの時の自分よりは今の自分のほうがいいと思っている。試合に出て発揮することが自分にとって大事」。闘う準備はできている。

(取材・文 竹内達也)

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