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大学受験と同日の初戦は50分限定出場で2発。“工藤塾”で自信つけた日体大柏FW小林智輝はもっと学び、ゴールを

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日体大柏高FW小林智輝。(提供=日体大柏高)

 昨年の思いも込めて選手権予選に臨んでいるFWは、一つでも多くのゴールを決めて仲間たちと全国舞台に立つ。日体大柏高のFW小林智輝(3年)は1年時からインターハイ予選や選手権予選を経験し、鋭いドリブルなどで存在感。U-16千葉県選抜の一員として国体3位も経験している注目FWだ。

 だが、昨春に大怪我を負い、33年ぶりの出場を果たしたインターハイや同年の選手権予選のピッチに立つことができなかった。そして、復活を懸けた今年は新型コロナウイルスの影響で公式戦が相次いで中止に。思いをぶつける舞台がなかなか訪れなかった。

 それでも、9月に開幕した県リーグで3ゴールを挙げ、迎えた東京学館浦安高との選手権千葉県予選初戦(17日)で小林は2発。前半、ドリブルでの中央突破から、最後はDF山本悠真(3年)とのパス交換で相手の守りを切り崩して先制点を挙げた。さらに、後半3分にも正確な右足シュートでゴールを奪っている。

 小林は、東京学館浦安戦と同じ10月17日に大学受験を控えていた。試合は午前9時30分キックオフ。その後、ユニフォームから制服に着替え、午前10時50分までに校内にあるオンライン面接会場に移動しなければならなかった。

 受験に間に合わせるため、試合は後半10分までの限定出場。それでも、50分間で2ゴールの結果を出した小林は「受験とかあってとても大変だったんですけれども、50分で結果を出せたというのは良かったと思います」。オンラインでの面接も「多分、大丈夫です」とこちらも勝負強さを見せたようだ。

 柏などで活躍した元日本代表FW工藤壮人が、コロナ禍によってヨーロッパでのクラブ探しを一時中断し、帰国。母校・日体大柏での練習参加を続けている(在学中は柏U-18でプレー)。小林は幸運にも偉大なストライカーから間近で学ぶチャンスを得た。「工藤さんのようなシュートを撃ちたい」と繰り返し、練習。東京学館浦安戦は右中間から正確なシュートを逆サイドのゴールネットに突き刺し、学んだ成果を一つ示した。

 小林は「工藤さんは一緒にやっていて、『もっと自信を持ってやって良いよ』とか声を掛けてくれるので、それが自分にとって自信になっている。もっと色々学べるなと思います」と可能な限り、“先輩”FWから吸収するつもりでいる。

 その小林について工藤は「(東京学館浦安戦は)チャンスが多くなかった。それでも来たボールを決め切ることはFWにとって大事。以前は一発で終わってしまうところがあったけれど、継続性が出てきている」と評価。一方で「FWとしての自覚をもっと持たないといけない。強い気持ち、もっと欲を持って良いと思う」と求めた。

 小林は怪我からの復帰当初、「1年生の頃の方が全然良いんじゃないかと思っていた」という。ブランクが長く、自分に自信を持つことができなかった。だが、3年生の自覚を持って自主練などの取り組みを継続。“工藤塾”の効果もあって、“1年生の頃”を感覚的にも越えてきている。

 選手権予選で好スタートを切った小林は要求に応え、より欲を持ってゴールへ。「みんなと少しでも長くサッカーをやりたい。次(専修大松戸高)も勝って、市船、流経にも勝って全国に出場したいなと思います」。そのために、より多くのゴールを決める。

(取材・文 吉田太郎)
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