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[MOM3347]明徳義塾MF高良泰生(3年)_流れ変える途中出場でロングスローから自らゴール!!

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明徳義塾高MF高良泰生が貴重な先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 東海学園 0-2 明徳義塾 駒沢]

 飲水タイム後の後半29分、明徳義塾高(高知)はMF林由斗(2年)に代えてMF高良泰生(3年)、MF川村利斗(3年)に代えてMF原山元(2年)を投入した。飲水タイム前には最前線でチームを引っ張っていたFW泉幸輝(3年)が足を痛め退場。後半からペースをつかみだしていた東海学園高(愛知)にさらに傾きかけた流れを変えるべく、小松晃監督はこの選手交代にかけていた。

 高良がピッチに入る前に監督から言われていたことは「相手が縦パスをよく入れてきていたので、それを消すことと、スローインは落ち着いて」。高良のウリのひとつがロングスロー。そこまで飛び抜けた距離を投げるわけでも、格段に速いわけでもない。しかし、相手の嫌がるところへ投げ分けているように見える。それは特に試合終盤、疲れを感じ始めた相手には余計嫌に感じるはずだ。

 そして監督、スタッフから言われていたことがもうひとつ。「スローインを投げた後、次のポジションを意識するように」。試合残り5分を切った後半36分、左サイドで自ら投げ入れたロングスロー。それが東海学園ゴール前で競り合い続けている間に自らも集団へ。すると浮いたこぼれ球が自分の元へ。「こぼれ球に飛び込みました」。思い切って右足を振り抜くと、シュートは相手DFをすり抜け、価値ある先制ゴールにつながった。

 自分の武器が活きるのも、前半から仲間がハードワークして相手を疲弊させてくれているからと分かっている。「今日も東海学園さんが後ろからビルドアップしているのは分かっていて、前からいこうとしてもあまりハマらなかった。最後まで走ることがポイントだと思っていました。そこで途中出場の自分たちはもう一段階スピードアップするように心がけています」

 言われたことをよく忘れず、仲間の献身を忘れない。リモート取材なのでその本当の姿まではうかがい知れないが、誠実な印象が強い選手。これまでの努力が、どれほど報われる大会になるか。試合はまだ続く。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 伊藤亮)
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