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板倉滉が抱いた危機感「このままだったら試合に出られない」

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U-24日本代表MF板倉滉(フローニンゲン)

 これまでチームをピッチ内外でけん引してきた。しかし、今回の合宿で自身が置かれている立場に変化が生じている。U-24日本代表DF板倉滉(フローニンゲン)は「このままだったら試合に出られない」と危機感を抱いた。

 ボランチとCBの位置で起用され、チームを後方から支えてきた。ピッチ外でも“年長組”ということもあり、周囲に気を配り、チームメイトに積極的に声掛けをするなど、東京五輪世代の代表の中心として活動してきた。

 しかし、今回の活動からDF吉田麻也(サンプドリア)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、MF遠藤航(シュツットガルト)とオーバーエイジの3選手が合流。さらに、東京五輪世代ながらもA代表の主力としてプレーするDF冨安健洋(ボローニャ)が3年ぶりに招集された。CBに吉田と冨安、ボランチに遠藤航と“ライバル”はいきなり増えた。

 5日に行われたU-24ガーナ戦では吉田と冨安がCBでコンビを組み、ボランチには遠藤航と成長著しいMF田中碧(川崎F)が起用され、板倉はベンチスタートに。これまで、自分が立っていたポジションで圧倒的な存在感を放ったオーバーエイジの姿を見て、「頼りになる」ことを実感した。

「このままだったら試合に出られないと思っている。麻也くんや航くんが同じポジションに入って、ガーナ戦ではすごく安定感があった」

 だが、ここで下を向くわけではない。「でも、そこに割って入って行く気だし、そこで負けていたらダメだと思う。チームメイトだけど、負けないようにやらないといけない」と自らの力でポジションを奪いに行く覚悟を示した。“最終選考”で残されたのは12日のジャマイカ戦のみ。「一戦一戦高いパフォーマンスを出さないといけないし、安定した良いプレーを見せたい」。改めて、自身の存在価値を証明して定位置奪取を狙う。

(取材・文 折戸岳彦)
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