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“因縁”セルビアにジャガーポーズならず…FW浅野「悔しさだけが積み重なっている」

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日本代表FW浅野拓磨はミドルシュートも阻まれた

 日本代表FW浅野拓磨が13日、報道陣のオンライン取材に応じ、11日のキリンチャレンジカップ・セルビア戦(○1-0)を振り返った。またしても逃した決定機に「今回の代表活動でそういうシーンが多く、悔しさだけが1試合1試合積み重なっている」と悔しい表情。15日のカタールW杯アジア2次予選・キルギス戦(パナスタ)に向けて気持ちを切り替え、次こそはゴールを奪う覚悟だ。

 途中出場となったセルビア戦の後半44分、浅野は「スペースはあるから俺が出たら狙ってくれと言っていた」というDF植田直通(ニーム)からのロングフィードに反応し、GKライコビッチと1対1の決定機を迎えた。だが、右足で放ったシュートは相手GKがファインセーブ。3日のU-24日本代表戦に続くゴールを挙げることはできなかった。

「ビッグチャンスでGKと1対1だったので、絶対に決めないといけなかったけど、ボールがはねて落ち着こうと時間を使ってしまい、GKとの距離感や思うようなタイミングで打てなかった。GKとの駆け引きで相手にやられたという形で、もっといい判断、いい選択肢があったと思う」。

 そう悔やんだ浅野にとって、対戦相手のセルビアは因縁の相手だった。今季はセルビアリーグのパルチザンでプレーし、年間18ゴールという大活躍を果たしたが、給与未払いなどを受けてシーズン終了を待たずに契約解除を決断。現地ではメディアのみならず、元チームメートからも大きな批判に晒されていた。

「僕自身あまり意識せず戦おうと思ったけど、一緒にプレーしていたチームメートもいたので、ゴールを取ってジャガーポーズかましてやろうかなという気持ちがあった。それができずに悔しい」。試合後には「今回の件に関しては気にしていなくて、ただただ挨拶したいだけだ」という元同僚と会話し、「それくらいで良かった」とホッとした様子も見せた浅野だが、無得点という結果には大きな悔しさが残った。

 その悔しさは15日のキルギス戦で晴らしていく構えだ。「2次予選突破は決まっているかもしれないが、メンバー選考という予選では全く決まっていない。試合に出ている選手は常に予選をされている気持ちで、手を抜く選手は一人もいない」と生き残りに闘志を燃やした浅野は「数字も今回の代表でもたくさんチャンスがある中で決めきれていないシーンが多いけど、僕自身やり続けることが大事だと思っている。それがセルビアで18点取ったことにつながっている。こんなところでめげずに、点をとってチームを勝たせるという気持ちに切り替えて頑張りたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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