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続々集まる“入塾生”を歓迎するDF長友「おっさんだからと話を聞きに来ないのではなく…」

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DF長友佑都(マルセイユ)を中心に行われる「長友塾」

 今回の日本代表合宿の練習中には、DF長友佑都(マルセイユ)の周囲に若手選手が集まり、さまざまな教えを乞う光景がおなじみとなっている。JFA公式Youtubeの企画『Team Cam』でもこの模様が「長友塾」としてたびたび伝えられており、世界のトップレベルでしのぎを削ってきた34歳の経験がチーム全体に伝わっている様子を垣間見ることができる。

 長友はこうした取り組みについて、次のように語る。

「うれしいですよ。長友おっさんだから、話が合わないから、歳が離れているからと気を使って話を聞きに来ないのではなく、吸収しよう、成長しようという貪欲な意識が伝わってきて、僕自身もうれしいです」。

 合流当初からたびたび練習後のランニングを共にしているDF中谷進之介(名古屋)を筆頭に、マンツーマン練習でのタッグを志願したMF古橋亨梧(神戸)、試合翌日に真剣そうに指示を聞いていたMF川辺駿(広島)、デビュー戦のプレーに賞賛を送られたFWオナイウ阿道(横浜FM)、同じ左サイドバックのDF小川諒也(FC東京)ら、“入塾”のタイミングやきっかけは様々。「たくさんお話を聞いていい刺激をもらった」(古橋)と、とくに国内組には大きな刺激となっているようだ。

 そんな長友は現状の日本代表チームについて「強くなるという自信と確信を持っている」という。

「10年以上、日本代表にいさせてもらっているが、近年稀に見るほどの競争がある。本当にサバイバルだと感じる。とくに中盤、前は非常にレベルの高い選手がいるし、調子がいいですからね」。嬉しそうに述べた34歳は「僕自身も気を引き締めなきゃいけないし、危機感ももちろんある。そこに打ち勝っていかないといけないと思う」と自らにも矢印を向けていた。

 11日のキリンチャレンジカップ・セルビア戦(○1-0)ではゲームキャプテンを務め、右ウイングバックで起用されたMFネマニャ・グデリ(セビージャ)とのマッチアップをこなすなど、初の欧州勢との対決で改めて存在感を示した長友。もっとも、主将という役割は「若い選手に譲りたい」という思いも語る。

「キャプテンをやろうがやることは変わらないので、やることは変わらないし、ベースは変わらないので、ただキャプテンマークを巻くだけ。自分の行動は変わらないので、どんどん若手がやってほしい。僕が経験あるとか、年上だからではなく、若い選手がキャプテンマークを巻くことで重圧や責任も芽生えると思う。それを感じることによって彼らの意識が変わる。そうすれば日本代表は確実に強くなる」。

 そう語った長友は「僕らの世代はキャラが濃かったし、クセの強い選手がたくさんいたし、喧嘩になることもあった。コミュニケーションはあったけど、その時と比べたらもっとギラギラしてもいい」とかつての代表チームを回顧。「もっと自分の意見をぶつけてもいいし、ピッチの中なら言い合いになってもいい。それくらい強い意志を持って自分の意見をぶつけてほしい」とさらなるぶつかり合いを望む。

 とはいえその一方、ブラジルW杯に向けて戦うチームには「あまりにもキャラが濃かった」と苦笑いぎみに振り返る。

「うまくいかなくて、エゴは大きかったと思う。乗っている時はいいけど、うまくいかないときにエゴを出す選手が多すぎるとチームは機能しなくなる」。そう振り返りつつ「南野も(鎌田)大地も(伊東)純也も中に秘めているもの、燃えたぎるものは感じる。表現はしないかもしれないけど、内には秘めている。全然心配していないし、エゴを出すだけじゃなくチームに貢献してくれるチーム状態なので、いい状態、いい雰囲気で強いチームになっている」と現状のチームの雰囲気を前向きに受け止めていた。

 また9月に予定されている最終予選に向けては東京五輪を経験して一回り大きくなったU-24世代も合流することになるため、長友は「素晴らしいサバイバルが繰り広げられる」と期待を寄せる。そうした中、15日のカタールW杯アジア2次予選・キルギス戦は現状のA代表チームで戦う最後の一戦。「どういうメンバーで行くのかはわからないが、出た選手が活躍することによって競争が激しくなるし、誰もが最終予選に向けて、生き残りをかけて危機感持って戦っている」。そう語った長友は「確実に大事な試合になる」と闘志を燃やしていた。

(取材・文 竹内達也)
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