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森保監督「別次元の戦いが待っている」同組“全チーム”への警戒語る

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 日本代表森保一監督が1日、オンラインで取材対応を行い、同日に組み合わせ抽選会が開かれたカタールW杯アジア最終予選に向けて「W杯最終予選は私自身も(選手として)経験したことがあるが、メンタル的にもフィジカル的にもいろんな部分で2次予選と別次元の戦いが待っている。厳しい戦いに臨むことを覚悟しながらも、自分たちが持っている力を100%出し切ることを、相手の分析をしっかりしながらやっていければ」と意気込みを語った。

 日本はオーストラリア、サウジアラビア、中国、オマーン、ベトナムと同じグループ。「どういうグループに入ってもアジアの中で強豪と言われる力のあるチームばかりなので、厳しい戦いになる。どっちのグループに入ったからという感想はない」と組み合わせ自体には中立的な見方を示した森保監督だったが、それぞれの対戦相手への印象を明らかにした。

 日本にとって強力なライバルとなるのがポット2のオーストラリアと、ポット3のサウジアラビアだ。指揮官は「FIFAランクを見ても非常に力のあるチームだし、これまでの対戦の中でも厳しい戦いになっていたのがサウジアラビア、オーストラリアなのかなと思っている。簡単な戦いはなく、厳しい戦いになる」と警戒心をあらわにした。

 両国との最初の対戦はいずれも今年10月。7日にサウジアラビアとのアウェーゲームを行った後、12日にオーストラリアとホームで対戦するという重要なシリーズとなる。

 森保監督は「アウェーでのサウジアラビア戦が相当厳しい戦いになると思うし、どういう入場制限があるかわからないが、完全アウェーでわれわれが良いプレーをして、良い結果を得られるようにプレーしないといけない」と口にしつつ、試合後移動の重要性も指摘。「試合が終わったら少しでも早く日本に移動できるように、次の試合にリカバリーする時間を日本で持てるようにお願いしたい」とスタッフに対応を求めた。

 またポット4の中国もFWエウケソン、FWフェルナンジーニョ、FWアラン・カルバーリョといったブラジル出身選手に加え、DFティアス・ブラウニング、MFニコ・イェナリスといったイングランド出身の選手が並ぶ警戒すべき相手だ。

 帰化選手について「間違いなく力のある選手」と評した森保監督は「中国とはE-1選手権で2019年に対戦し、そこからメンバーも変わっている。同じ監督で戦っているので、チーム力の積み上げは間違いなくプラスになっている。帰化選手もいるということで、分析をしっかりしながら自分たちの力を出し切れるように準備したい」と意気込みを語った。

 加えてポット5のベトナムや、ホームでの初戦で戦うポット6のオマーンもアジア杯で苦戦した記憶がよみがえる相手だ。

 ベトナムについて「アンダー世代から五輪世代の代表活動から、そしてアジア杯でも試合をしているが、パク・ハンソ監督がいいチームを作っている。育成世代から選手を育ててレベルアップして、本当に素晴らしい結果を出されている」と述べた指揮官は「局面局面の激しさや厳しさ、そしてハードワークもすごくしてくる。相手よりハードワークする、走って戦う気持ちを持って挑まないといけない」と指摘。オマーンについても「経験のある監督がチームづくりをしているので、間違いなくわれわれにとって厳しい相手になると思っている。相手の分析をしっかり進めながら相手の良さをしっかり止めること、そしてわれわれの良さを100%出し切れるように準備しないといけない」と警戒を語った。

 森保監督にとっては7月下旬〜8月上旬の東京五輪から、9月開幕のW杯最終予選へ緊迫した戦いが続く。指揮官は「結果が求められる非常に厳しい試合が続いていくが、こういう厳しい戦いというか、レベルの高い戦い、夢をかけて戦いに臨めることがこの上ないやりがいだと思う。全力を尽くして戦っていきたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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