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関東大学リーグ後期が7月31日開幕、プロデビュー飾った明治大DF岡庭や法政大FW佐藤ら意気込み

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岡庭はFC東京で(左)、佐藤は町田でJリーグデビューを飾った

 JR日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグの後期が31日より開幕する。開幕に先立ち26日にオンラインで記者会見が行われ、1部前期で上位につけた大学の代表選手が登壇し、意気込みを語った。

 例年以上の混戦ムードが漂う。暫定順位となっている現在のリーグ戦だが、首位の明治大から7位の筑波大まで、勝ち点差はわずかに6。1試合少ない駒澤大が勝ち点19、2試合少ない流通経済大が勝ち点16となっていることを考えても、ほとんど横一線という状況だ。

 また後期リーグは例年よりも1か月ほど早い開幕となる。これはコロナ禍などによる不測の事態を想定したもので、関東大学サッカー連盟の中野雄二理事長も「後期を10月までに終わる日程を組ませてもらった。11月を予備日として空けている。11月30日までの結果で順位を決めたい」と説明し、理解を求めた。

■特別指定選手としてJリーグデビュー

 現在開催されている東京オリンピック男子サッカー競技にも、大学サッカー出身選手が5名出場。近年、大学サッカーの価値が最注目される中で、現在大学リーグに所属する選手も多くの選手が卒業後のJリーグ入りを内定させている。

 そんな中で特別指定選手として認定された選手が一足早くプロの舞台を経験。明治大のDF岡庭愁人(4年=FC東京U-18/FC東京内定)は6月5日のルヴァンカッププレーオフステージの湘南戦でデビューを飾った。

 試合は駒沢陸上競技場で開催。コロナ禍で大学リーグでも多くの試合が無観客での開催となる中で、地元でデビューを飾れたことで、家族の見守る前で試合をすることができた。「ホームで自分が大好きなFC東京でプレーできたことが嬉しかった。家族も来てくれて、改めてサッカーができていることへの感謝をしたいなという気持ちが芽生えました」。

 ただ1か月ほどの参加となったが、課題も多く見つかったという。リーグ戦デビューとなった6月23日の徳島戦では、先発起用されながらも前半だけで途中交代。悔しい結果に終わった。「感じたことはチャンスは一瞬だということ。高いレベルになればなるほどチャンスは少ない。局面一個でチームの勝敗であったり、チームが上位に行けるかに関わってくる。そういうチャンスが大事になってくると感じました」。来季以降の飛躍に向け、意識を高く持ちながら、残りの大学生活を過ごすつもりだ。

 明治大は先日まで開催されていたアミノバイタルカップで2回戦敗退。5大会連続で決勝に進んでいた総理大臣杯には出場することすら叶わなかった。「自分たちが継続させられなかったことは責任を感じています」と話した岡庭。それでも「(後期リーグの)3節が終わったらまた中断期間がある。そこでまたパワーアップしてまた強い明治を体現していきたいと全員で考えている。自分が言った言葉がウソにならないように、日々成長していきたい」と更なるレベルアップを誓った。

 法政大のFW佐藤大樹(4年=札幌U-18/町田内定)も7月3日の栃木SC戦に帯同。後半38分からピッチに立ち、Jリーグデビューを果たした。

 佐藤も感じたのは「大学サッカーとプロの世界との差」だったという。「出場時間が限られた中でどうアピールするかという部分では力不足を感じた」といい、「FWである以上、短い時間でも決められる選手に価値がある。ゴールを決めるという強いこだわり、覚悟、責任をもってやっていきたい」と力に変える。

 今季の法大は天皇杯の東京都予選、アミノバイタル杯と決勝で惜敗。あと一歩のところでタイトルを逃している。ただし練習で積み上げてきていることへの手ごたえも持っていると話す。「自分たちの強みである攻守においてハードワークするというところでは自分たちが練習で積み上げは形として見えてきている。ブレずにやっていきたい」。リーグ戦、そして総理大臣杯で、その真価をみせつける。

以下、記者会見に出席した選手のコメント

明治大DF岡庭愁人
「前期は失点数が多く、去年一昨年に比べても失点数が多かったので改善していきたい。順位が接戦になっているので、一つひとつの試合に向き合って勝ち点を積み上げていきたい」

法政大FW佐藤大樹
「前期を振り返ると、前線の選手が決めきれなかったことが勝ち点に繋がらなかった。法政の強みである粘り強さを出して、優勝に繋げていきたい」

駒澤大FW宮崎鴻
「前期の課題は失点数の多さ。リーグ3番目に多いので、失点を減らしていきたい。優勝を狙える位置にいますが、落とせる試合はないと思うので、一試合一試合全力で戦いたい」

早稲田大GK公文翔
「課題として繋がりの希薄さを挙げたい。データに表れている得点力不足の課題はあるが、それよりも自分の気持ちをさらけ出すだとか、相手の気持ちをおもんぱかるなど、チームスポーツをやる上での本質的な部分が足りていなかった。自分たちは圧倒的な個の力で勝つことができないからこそ、チーム力をどこまで高められるかが勝負になる」

流通経済大DF宮本優太
「前期の課題としては負けている試合で2失点以上している試合が多かった。負けている試合でも自分たちの支配率が多い試合が多く、なぜ負けたのかを突き詰めたい。そして攻撃的なサッカーをしていきたい。前期は上位対決で負けているので、後期は上位対決をものにして優勝できるように頑張りたい」

7月31日
▽2部
東京国際大 17:30 産業能率大
東京学芸大 17:30 専修大
中央大 17:30 関東学院大
日本体育大 17:30 神奈川大
東洋大 17:30 日本大
東海大 17:30 立教大

8月1日
▽1部
明治大 17:30 立正大
法政大 17:30 拓殖大
駒澤大 17:30 桐蔭横浜大
早稲田大 17:30 筑波大
流通経済大 17:30 順天堂大
慶應義塾大 17:30 国士舘大
※会場はすべて非公開

●第95回関東大学L特集

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