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5人制サッカー日本代表がパラリンピック歴史的初勝利! 両エース・黒田&川村の圧巻4発で白星発進

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5人制サッカー(ブラインドサッカー)日本代表が歴史的勝利

[8.29 東京パラリンピックGL第1節 日本4-0フランス 青海]

 5人制サッカー(ブラインドサッカー)日本代表は29日、青海アーバンスポーツパークで開催された東京パラリンピックのグループリーグ第1節でフランスと対戦した。初出場の日本は、FW黒田智成とMF川村怜がともに2得点を挙げ、4-0で快勝。パラリンピック初勝利を成し遂げた。

 2004年のアテネ大会から採用された5人制サッカーは、今大会で5度目。日本は開催国枠で初出場となる。グループリーグでは、8か国を2つの組に分け、上位2チームずつが準決勝に進出。下位4チームが順位決定戦を行う。世界ランク12位の日本は、フランス(世界ランク14位)、ブラジル(同2位)、中国(同5位)と同グループとなり、初戦でフランスと相まみえた。

 日本の先発は守護神・GK佐藤大介、守備職人・DF田中章仁、攻守の要・MF佐々木ロベルト泉、主将の川村、エース・黒田と不動の主力メンバーを起用する。フランスとは、6月に行われた国際大会「Santen IBSA ブラインドサッカー ワールドグランプリ 2021 in 品川」で対戦しており、1-0で勝利。同大会を準優勝で終えた日本は、相性のいい相手に序盤から仕掛けていく。

 前半4分、日本は最初の攻撃でパラリンピック初ゴールを挙げる。中盤でボールを奪った黒田がそのままドリブル突破。利き足とは逆の左足を振り抜き、歴史に名を刻む先制点を決めた。

 先制した日本は、川村や黒田といったドリブルの得意な選手が何度も仕掛ける。すると、前半9分に追加点。左CKから相手に奪われるも、黒田がハイプレスで奪い返す。ゴール前まで詰め、右足シュートで自身2点目を挙げた。

 猛暑の連戦を考慮し、日本は前半10分に交代カードを切る。2得点を決めた黒田に代え、17歳のFW園部優月を投入。チーム最年少は果敢に前線からプレスを仕掛けると、前半12分にはゴール前で絶好のチャンス。しかし、シュートを打ち切れず、相手GKに阻まれた。

 日本はフランスの司令塔・MFフレデリク・ビレルを封じ、相手の自由を奪う。前半13分にはFWアハメド・ティディアネ・ディアキテに強引にシュートを打たれるが、コースは外れ、ゴール枠外へ。緻密な守備網を敷き、相手にチャンスを作らせない。

 前半15分には園部を下げ、FW佐々木康裕を投入。日本はさらに立て続けに交代を続け、18分に佐々木康に代えてDF寺西一を、19分には佐々木ロベルトを下げ、黒田を戻した。

 疲労を溜めさせない戦い方を続け、日本が試合巧者となる。前半19分に右サイドでFKを獲得。黒田のワンタッチから川村が左足を一閃し、相手GKの股を通すスーパーゴールでダメ押しの3点目。最高の形で前半を3-0で折り返した。

 日本は後半から先発メンバー5人に戻す。後半7分に敵陣内で佐々木ロベルトがファウルを受け、PKを獲得。キッカー・川村が相手GKの隙を突く技ありのトゥーキックを沈め、チーム4点目とした。

 フランスの単発的な攻撃を最後まで防ぎ切った日本が、4-0で40分間を完封。パラリンピック初出場にして、真価発揮の初白星となった。30日には大会4連覇中の絶対的王者・ブラジルと対戦する。

(取材・文 石川祐介)
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