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大迫勇也がエースの仕事「相当な覚悟が必要だと全員で話し合った」

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先制点を決めたFW大迫勇也

[9.7 W杯アジア最終予選 日本1-0中国 ドーハ]

 エースの一撃がチームを救った。ホームでオマーンに敗れ、黒星スタートとなった最終予選。絶対に勝ち点3が必要な第2戦で決勝点を決めたのはやはりこの男だった。前半40分、右サイドを縦に突破したMF伊東純也のクロスに日本代表FW大迫勇也(神戸)が飛び込み、右足で合わせる技ありゴール。5バックで引いて守る中国ゴールをこじ開けた。

「あれだけ相手が引けば我慢の時間が続くと思ったし、もどかしい時間が続いたけど、相手の方があの状況では厳しかったと思う。焦らずチャンスをしっかり決め切ろうとだけ考えていた」

 後半はフォーメーションを変えてきた中国に流れが傾く時間もあり、最後まで追加点を奪えず、1-0でタイムアップ。苦しみながら最終予選初勝利を手にした。

「難しい試合だったし、ただの1試合ではなかった。最終予選となれば硬さも出るし、初戦負けてしまった中での試合だった。今日は素直に勝ちを喜びたいと思う。まだまだ改善点はあるけど、この勝ち点3でチームが勢いに乗れればいいなと思う」。そう言って安堵の表情を浮かべた。

 マン・オブ・ザ・マッチとして臨んだ試合後の会見では「第1戦がすごく不甲斐ない試合になって、もう一回、最終予選とはどういう試合か、相当な覚悟が必要だというのを全員で話し合った。それが今日の試合に生きたと思う」と、オマーン戦後に選手間で話し合いの場を持ったことを明かした。

 ホームで行われたオマーン戦の入場者数は4853人。「観客の制限や声援を送れないというのもあって、(最終予選)独特の雰囲気がなかった」。そう振り返る大迫は「そこは経験のある選手が締めなきゃいけなかった。フワッと入ってしまったことが負けた要因なと考えている」と自らの反省もあった。

 中立地のカタール・ドーハで行われた中国戦は無観客試合だったが、オマーン戦との違いについて聞かれ、「試合前の緊張感の部分かなと思う。そこは僕ら経験のある選手が雰囲気作りというか、そういうものを作ったつもり。本当にあとがない試合で、目を覚まさないといけない状況だったので、そこは意識した」と力説。「本当に覚悟が必要なんだということが全選手に伝わったんじゃないかと思う」。大迫、DF吉田麻也らが中心となり、チーム全体で危機感と覚悟を共有したことが、初戦黒星からの挽回につながった。

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