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決勝進出も反省欠かさず…“全国基準”見つめる徳島市立MF川上楓雅「もっと質を高めないといけない」

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徳島市立高MF川上楓雅(3年=徳島市立川内中)

[11.6 高校選手権徳島県予選準決勝 徳島市立高 5-1 徳島科学技術高 徳島市球技場]

 徳島県予選準決勝の徳島科学技術高戦で5-1の圧勝を収めた徳島市立高。それでも試合後、選手たちの表情に笑顔はなかった。

 悔やまれたのは後半の戦い方だった。完璧とも言える試合内容で4-0の大量リードを奪った前半から一転、後半は徳島科学技術のロングボール攻撃に苦戦。1点を返された上、最後までオープンな展開のままなんとか試合を締める形となった。

「4-0の状況だったので相手が来るとはわかっていたけど、前半より前の連動した動きがなくなって、しょうもないミスも増えた」。主将のMF川上楓雅(3年=徳島市立川内中)は反省点を指摘。相手の割り切った猛攻についても「全国に行ったらああいうのは普通だと思うので、もっと質を高めないといけない」と矢印を自分たちに向けていた。

 夏のインターハイでは3回戦で星稜高に0-3の完敗。全国で戦うための基準を突きつけられた。「ビルドアップの質であったり、守備の球際の強さ、全てが負けていたので、そういったところはしっかりもっと上げていかないといけない」。そうした思いでここまでの約3か月間、トレーニングを重ねてきた。

 今季は一昨年くらいからトライしていた「つなぐスタイル」の傾向をさらに強め、中盤でのコンビネーションが活性化。川上自身も「いまのチームは足元の技術の高い選手が多いので、自分たちがしっかり1年間通して練習や試合でできれば、しっかりと全国に行って通用するんじゃないかと思った」と手応えのある戦い方となった。

 だからこそ全国の舞台に再び立ち、これまでの積み重ねを証明したいところだ。13日に行われる決勝の相手は新人戦、インハイ予選でいずれも勝利した徳島商高。「簡単に勝てるとは思っていないけど、今日の前半のようなプレーをできれば勝てる自信はある。決勝の雰囲気もあるし、大人数の中でプレーするのは緊張すると思うけど、雰囲気に飲み込まれないようにしっかりやれば、自分たちなら全国に行ける」(川上)。3連覇王者はこの日の課題も修正し、堂々と決戦に挑む。

(取材・文 竹内達也)
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