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なでしこJの菅澤&田中、アジア杯未だ無得点も…欲しいのは“勝利”「チームが勝つこと」と貢献誓う

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なでしこジャパンのFW菅澤優衣香(左)とFW田中美南

 日本女子代表(なでしこジャパン)のストライカーを担うFW菅澤優衣香とFW田中美南。女子アジア杯グループステージ3試合を終えて未だ無得点の2人だが、その表情に焦りはない。ゴールへの意欲を持ちつつも、「チームが勝つこと」を最も大事にして戦っているからだ。

 ストライカーとして、ゴールは喉から手が出るほど欲しいもの。菅澤は「FWとしては常にゴールは狙っている。常にゴールへの意識というのは持ちながらやっている」と今大会初ゴールへの意欲は消えていない。

 ただ、池田太監督の下において、ストライカーには他の役目もある。指揮官が就任以来、何度も口にしている『奪う』というワード。ゴールを奪う前提としてボールを奪うことを重要とし、FWに前線からの守備を求めている。

「FWはチーム全体のディフェンスのスイッチになるので、例えば、ロングボールを蹴らせない守備が必要なのであれば、蹴らせないようにするべきだし、自分たちの守備も高さがあるので、逆に蹴らせてそこで取るというディフェンスの仕方をしていくパターンもある。それは、試合の中で選手同士で話し合ってやっていきたい」

 田中も菅澤と同じく今大会初ゴールを狙っているストライカーの一人だが、フォア・ザ・チームを強調する。「ゴールを獲れていないことに関して、自分が責任を感じているというのをわかってくれているのか、プレーのところは(チームメートが)『ナイス』と言ってくれている。『獲れるときに獲れる』とブチさん(岩渕真奈)も言ってくれているので、そこは気負いせず、チームが勝つことを一番にやって行きたい」。

 次なる相手となるタイは、田中にとっては母親の出身国でもある。「お母さんが一番喜んでいるんじゃないか」と笑みをこぼした田中だが、“勝負は別”と力強く意気込む。「ゴールを期待されていると思うし、自分もそこを意識している。チームに良い影響を与えながらも、ゴールで貢献したい」。W杯へ導くゴールで、仲間に日ごろの感謝とともに喜びを届ける。

(取材・文 成田敏彬)
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