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[関東Rookie League]連覇狙う静岡学園は惜敗も、静岡学園中で10番のFW山下輝大や左利きの技巧派MF金野仁ら才能が存在感

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静岡学園高のFW山下輝大がゴールへ迫る

[4.23 関東Rookie LeagueAリーグ第1節 静岡学園高 3-5帝京高 時之栖うさぎ島G]

「2個上の行徳(瑛)君の時も(関東Rookie LeagueAリーグと全国大会で)優勝しているし、1個上の(志賀)小政くんの時も優勝しているので、初戦は負けちゃいましたけれども、ここから連勝して全国大会でも頑張っていきたい」

 静岡学園高のFW山下輝大(1年)は昨年、静岡学園中の10番、主将として、全国中学校大会3位。年代別日本代表への登竜門でもあるタウンクラブ・中体連キャンプにも選出されている才能は、ここから勝ち続けることを誓った。

 前半3分、静岡学園は山下のゴールで先制点。シュートのこぼれ球に反応し、「GKの上が空いていたので、そこを狙って決められたので良かったです」と振り返る。さらにMF阿部雄大の2ゴールで突き放した静岡学園だったが、この日はビルドアップに苦戦。アタッカー陣まで良い形で配球することができなかった。

 キープ力や決定力が魅力の山下は、CFとして先発し、追いつかれて逆転される悪い流れの中で中盤に下がってプレー。「中盤でもFWでもオールマイティーな感じで、中盤でもFWでも点を決めるというか、チームの勝利に貢献するようなプレーヤーになっていきたい」という山下はチームの攻撃を立て直そうとしていたが、帝京高の寄せも速く、再び得点をもたらすことはできなかった。

 悔しい黒星発進。だが、今年も静岡学園は面白い選手がいる印象だ。前線でキープ力と崩しで魅せた山下に加え、2得点の阿部、また左利きのテクニシャン、MF金野仁(1年)も存在感。金野仁は試合が進むに連れて相手の前に潜り込むドリブルやスルーパスなどで危険な存在となっていたが、「今日は全然自分の長所が出せなかったので、次の試合では活躍できるように頑張りたい」と引き締めていた。

 金野は「お父さんと(この日静岡学園のボランチとして先発した)双子の類とずっとドリブル練習していて、厳しくアドバイスもらってりして」技術力を向上。FWロナウジーニョやFWリオネル・メッシの動画を見て、その技を真似ることでスキルをさらにレベルアップさせてきたという。

 19年度に全国制覇した世代など静岡学園のスタイルに憧れ、また夢であるプロサッカー選手になるために静岡学園へ進学。ライバルの存在も刺激になっている。弟のMF金野類含めて1FC川越水上公園(埼玉)で切磋琢磨してきたMF矢田龍之介は、1歳年上の年代別日本代表候補にも選出され、進路の清水ユースで早くも先発出場中。プレミアリーグで活躍をし始めている。

「自分はプレミアリーグに登録されているんですが、龍之介はフル出場という形で出ているので、自分もやっぱり負けられないと思っています。(静岡学園の先輩10番の)高橋(隆大)君みたいに注目されて、かつプロサッカー選手になれるように頑張りたい」と意気込んだ。追加点を奪えなかったことへの責任感を口にしていた山下、また金野はこの日の敗戦の悔しさも力に練習を重ねて、目標とする姿に近づく。

MF金野仁は個人技で存在感

(取材・文 吉田太郎)
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