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今季8点目が決勝点の香川「チャンスがあると、ただ信じてやっていた」

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 ブンデスリーガは3日、第24節を行い、日本代表MF香川真司の所属する首位・ドルトムントはホームでマインツと対戦し、2-1で勝利した。W杯アジア3次予選のウズベキスタン戦(0-1)から中2日だったものの香川は先発。先制点の起点になると、1-1で迎えた後半32分には決勝点となる今季8点目を決めた。この日の試合で2位・バイエルンが敗れたため、ドルトムントとバイエルンの勝ち点差は7差に広がった。

以下、試合後のコメント

「やっぱりタフな試合だった。結果が出たのでよかった」

―本調子じゃない感じ?
「何気ないミス、動きの質も量も迫力を欠いていたのは確か。先制できたのはよかったが、雰囲気的にぬるさがあって、同点につながったシーンもそう。ただ、タフな試合を勝ち切れたのが大きかった」

―ゴールを決める日はそういう感覚があるというが、今日はチャンスに決め切れなかった。決めるまでどういう心境だったのか?
「チャンスはあるなというのは後半、感じていたが、トラップミスなどでなくしていたりしたから、チャンスがあるということをただ信じてやっていた。日程のなかで結果を求めることができて一安心している」

―ブラスチコフスキのゴールにつながったシーンについては?
「トラップはイメージおおりで、そのあと左に出してやろうと思ったが、DFが寄せていて。(シュートがDFに当たって)もったいなかったが、うまく決めてくれてよかった」

―後半6分、ドリブルからシュートを放つも決められなかったシーンについて。
「イメージどおりにかわして、そのあとDFが転ぶと思ったが、転ばなかった。付いて来られたというか、あそこで相手の股を抜いて打つ選択肢がないといけなかった」

―優先順位は相手が転ぶ方が高かったということ?
「相手が転んだら決めようと思っていたら転ばなかった」

―直後に同点にされて焦りは?
「そこまでなかったというか、必ずチャンスが来ると思っていた。それを決めるか決めないか。余裕があった」

―ゴールシーン、ペリシッチからパスが入るときうまく隠れていた?
「うまく来るかなと思っていたらうまく来て、目の前にこぼれてよかったと思いながら冷静に決めた」

―シュートのイメージは?
「イメージどおりと言ったら変だけど、普通に合わせただけ。コースは上にいっちゃったから大丈夫かなと思ったけど、入ってよかった」

―ぬるさというのはどういうこと?
「代表帰りで集中力は(欠けていた)。代表でああいう試合をしちゃって、ああいう負け方をしちゃって、切り替えは難しかった。移動でコンディションにも問題もあった中で、まだ切り替えができていなかった。でも、それは各国選手もそう。週中の代表戦(リーグ戦が休みにならないこと)の難しさは感じていた。試合でミスが多かったりしたので」

―気持ちの切り替えは何を意識したのか?
「こういう試合は常に苦しんでいる。それは感じていたから。結果を残せるように。それが一番なので。みんなも代表帰りはいつも悪い、よくないって言われていたことは把握していたので、パーフェクトではないけど、結果を出せたのはよかった。勝利につながったのはよかった。これからも、こういう移動の状況に慣れる必要がある。自分は代表で負けたので余計に難しかった。結果が出てよかった」

―体の疲労についてはどういうケアをしたのか?
「睡眠を取ること。帰ってくるときは睡眠を取れて、寝すぎるくらい寝てたので、逆によかったかなと思う。時差ボケはそこまでなかったけど、ぽかーんてなっていた。やるしかなかった。自分に厳しくいきたい」

―スタジアムは今日はいつもより盛り上がっていたが?
「試合前にバイエルンが負けていたのを感じていたから。サポーターは楽しんだと思うし、普段どおりを心がけながら、みんないろんな思いがあったと思う。勝てたことは大きかったと思う」

―ミーティングなどでその話題に触れる?
「ミーティングで話はないし、それがどうっていうっていうの(話や指示)はない」

―気持ちがぽかんとしていたというのとケール不在は関係あるか?
「中盤でなかなかセカンドボールだったり、激しさは感じられなかった。彼はそういうキャプテンシーがあるし、ドイツ人らしく激しいし、信頼されているキャプテン。彼がいることで引き締まるところはあるので、今日は軽いプレーが多かったり、何気ないミスがあった。引き締めることはできなかったなと思う。存在は大きかったなと思う」

―試合後、いじられていたが?
「僕自身は納得してないし、申し訳ない内容だったなとは思う。結果として勝利に貢献できる。うれしかった」

―交代については?
「もうちょっとやりたかったですけど。トータルで見たら、正しい采配なのかなと。しょうがないかなと」

―タフな日程を乗り越える勝利で得たものは?
「自信に変えて成長していくしかないし、(厳しさを)ネガティブに捉えることはない。こういうところで強くなって、これからのサッカー人生に生かしたい」

(取材・文 了戒美子)

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