beacon

ポポがロスタイムV弾、浦和が讃岐振り切る

このエントリーをはてなブックマークに追加
[10.10 天皇杯3回戦 浦和2-1カマタマーレ讃岐 佐賀]

 第92回天皇杯全日本サッカー選手権大会は10日、3回戦を行い、浦和レッズにJFLのカマタマーレ讃岐(香川)が挑戦した一戦は、後半ロスタイムにMFポポが奪った決勝ゴールによって浦和が2-1で勝った。4回戦は12月15日に開催される。

 水色の壁にJ1で3位の浦和が苦しんだ。讃岐は今大会、佐賀大とJ1鳥栖を連続完封。この試合も堅守からのカウンターで浦和に食い下がった。

 前半、チャンスを多く作っていたのも讃岐だった。左FW石田英之と右のMF吉澤佑哉が積極的に仕掛ける讃岐は10分、インターセプトからFW西野泰正が右足シュートを放つと、16分には左サイドを抜け出した石田のクロスに西野が飛び込む。浦和は間一髪でMF柏木陽介がクリアしたが、35分にも西野とのワンツーで抜け出した石田にGKとの1対1まで持ち込まれるなど、JFLで現在6位の讃岐に冷や汗をかかされた。

 浦和は前半21分に柏木の縦パスから抜け出したMF梅崎司のラストパスにFW原口元気が走り込み、後半4分にも右サイドをえぐった原口の折り返しを柏木が左足で合わせるなどチャンスもつくったが、運動量とアイディアを欠いて苦しい試合となった。それでも後半30分、サイドチェンジから左サイドでボールを受けた槙野が中央へ切れ込んでラストパス。これをファーサイドでフリーで受けた交代出場のU-19日本代表MF矢島慎也が、冷静に右足シュートをゴール右隅へと沈めた。

 だが、粘る讃岐は後半43分、交代出場のMF堀河俊大が左サイドから上げたアーリークロスに西野とFW岡本秀雄が飛び込む。西野がわずかに触れたボールはそのままGKの指先を抜けてゴール右隅へと吸い込まれた。

 讃岐はロスタイム突入後の46分にもスルーパスで抜け出した西野にビッグチャンスが訪れる。だがこの1対1を浦和GK加藤順大がビッグセーブ。追いつかれた浦和も簡単には金星を与えず、1-1のまま延長戦突入かと思われた。

 だが接戦は突如、終止符が打たれる。後半48分、浦和は交代出場のMF小島秀仁がディフェンスラインの背後へ縦パス。これを讃岐CBがクリアしきれず、PAへとボールが転がると、走り込んでいたポポがGKをかわして、決勝ゴールを流し込んだ。

 健闘した讃岐のCB神崎亮佑は「最後の点は自分のミスなので申し訳ない」と無念の表情。一方、勝った浦和のポポは「最後の最後で決める機会があったので、決めさせてもらいました」とV弾を喜び、苦戦を強いられた讃岐について「レベルが高かった。良いチームだと思った」と讃えていた。
▼関連リンク
第92回天皇杯特設ページ

TOP