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関西学院大がJ1相手に大健闘も…延長の末に新潟がR・シルバ4発などで冷や汗勝利

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[9.3 天皇杯2回戦 新潟5-3(延長)関西学院大 デンカS]

 天皇杯は3日、2回戦が各地で行われた。デンカビッグスワンスタジアムでは、アルビレックス新潟関西学院大が対戦。関西学院大がJ1相手に先制点を奪うなど、延長戦までもつれ込む大健闘も、新潟が5-3で勝利した。22日の3回戦ではアビスパ福岡レノファ山口FCの勝者と対戦する。

 1回戦で日本フットボールリーグ(JFL)のMIOびわこ滋賀をFW青木健登の2得点を含む3-1で快勝した関西学院大。勢いそのままに開始早々に青木が左足シュートを放つなど、積極的な入りを見せ、細かいパスでJ1クラブに対抗すると、前半22分に均衡を破った。右サイドから中央にMF森俊介、DF高尾瑠とつないでラストパスを青木が右足で合わせる。それほど強いシュートではなかったが、ゴール左隅に転がり、昨年の全日本大学選手権(インカレ)王者が先制に成功した。

 まさかの失点を喫したJ1新潟だが、その5分後に同点に追いつく。前半27分、MFラファエル・シルバが強引に中央を突破。FW鈴木武蔵に出したパスは相手DFに当たったが、リターンのような形になり、R・シルバが右足でふわっと浮かして同点のゴールネットを揺らす。さらに同31分には、PA左から鈴木が折り返したボールをR・シルバが左足で合わせる。決まったかと思われたが、クロスバーに嫌われ、逆転とはならなかった。

 すると、その直後に関西学院が流れから勝ち越しゴールを挙げる。右サイドから高尾がドリブルで仕掛け、ペナルティーアーク手前のMF山本悠樹にパスを送る。山本が巧みなステップで対峙したDF舞行龍ジェームズの足を開かせ、その股下を抜く右足シュートをゴール左に決め、2-1。草津東高出身の1年生の一撃で関西学院が再びリードを奪った。

 後半も青木が相手の裏に飛び出して枠内シュートを放つなど、関西学院が新潟にプレッシャーをかける。流れが悪い新潟は、同10分にMF端山豪を投入する。すると、直後の11分に相手にミスからボールを奪い、最後はR・シルバがPA右から右足シュートを左サイドネットに流し込み、2-2と同点とする。さらに同13分、MFレオ・シルバのスルーパスからR・シルバがワンタッチで完全に抜け出し、飛び出したGK上田智輝の頭上を突くループシュートを決め、ハットトリック達成。新潟が3-2と逆転に成功した。

 足が止まり始めた関西学院は、後半20分に3人を一気に交代。MF魚里直哉とMF宮村哲朗、FW中井栞吏を入れ、成山一郎監督は勝負に出た。その後は一進一退の攻防が続いたが、関西学院がJ1相手に最後まで諦めない姿勢を示すと、これが結実する。同33分、右サイドの森が高尾にパスを送って、ゴール前に斜めに走り込む。高尾からのリターンを受けた森が左足でゴール左に流し込み、3-3。試合を振り出しに戻した。

 試合はそのまま延長戦に突入。疲れが色濃く見える関西学院大は、新潟の攻撃を耐えるのが精いっぱいで、延長前半8分には、これまで好守を見せていたDF岡山宗星が足をつってしまい、最終ラインには戻れず、中盤にポジションを取った。それでも中盤を飛ばして縦に早い攻撃を仕掛けると、延長前半アディショナルタイムに裏に抜け出した魚里がMF小林裕紀に倒され、絶好の位置でFKを獲得。小林は決定機阻止で一発退場となった。ペナルティーアーク手前からのFKを、キッカーのMF出岡大輝が左足で直接狙い、GK守田の逆をついたが、クロスバー直撃。勝ち越しゴールとはならなかった。

 最後は新潟がJ1クラブとしての意地をみせた。延長後半2分、左サイドで仕掛けてDFコルテースが上げたクロスを、中央でフリーとなっていたR・シルバが難なくヘッドで押し込み、勝ち越し。同7分には、カウンターから途中出場のFW成岡翔が落ち着いてゴールに流し込み、5-3。大学生相手に苦戦を強いられたが、新潟が3回戦に駒を進めた。

[写真]タフな一戦となった新潟vs関西学院大

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