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YS横浜は桐蔭横浜大に“力負け”…「負けたくなかった」先発したOB2選手も悔しさ噛み締める

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桐蔭横浜大に逆転負けしたY.S.C.C.横浜

[4.21 神奈川県サッカー選手権準決勝 桐蔭横浜大3-1YS横浜 レモンS]

 プロの意地を見せることはできなかった。開始早々の7分にMF脇坂崚平のゴールで先制したY.S.C.C.横浜だったが、後半の3失点で逆転負け。「Jリーグって弱ぇーな!」。応援席からも怒りの声が飛ぶほどの“力負け”だった。

 この日のスタメンに並んだMF大越寛人とDF大竹悠聖は、対戦相手である桐蔭横浜大の卒業生だった。2年前に大学選手権(インカレ)を制して初の日本一に輝き、同校史上最多となる13人のプロ選手を輩出した世代の一員だった。

 大越はプロ2年目での成長を見せようと意気込んで試合に入っていたという。大学時代はあまり出場機会がなく、関東大学リーグでも5試合ほどに出場したのみだったが、プロに導く環境を提供してくれた大学には感謝の思いがある。「負けたくなかったです」。言いようのない悔しさがこみ上げる。

 プロキャリアは一歩ずつ階段を上っている。1年目は2人ともJリーグデビューはならなかったが、今季大越は開幕戦に途中出場。ここまで7試合に出場すると、大竹悠も4月7日の讃岐戦で初先発初出場を飾った。

 ただまだまだ上を目指したい。FW山田新(川崎F)やDF中野就斗(広島)ら、トップカテゴリで活躍する大学の同級生の存在は、今でも意識しているという。「13人のプロが出た代で練習や試合が出来たのは大きな経験だった。自分ももっと上を目指したい」(大越)。

 そしてプロ選手として、サポーターの声も真摯に受け止める。2週間前に鼻骨を骨折した影響で、フェイスガードをつけてのプレーになっている大越も、「言い訳にせずに、つけてもいいプレーができるようにしたい。大学時代と違ってサポーターや地域の方の応援もある。結果として見せられるように頑張っていきたい」と力に変えていた。

(取材・文 児玉幸洋)

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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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