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[AFCフットサル選手権2012]11回目の優勝を逃したイランの指揮官「過信が敗退を呼んだ」

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 AFCフットサル選手権2012は、30日に準決勝を行った。過去12大会中11大会で優勝を果たし、アジア最強の名をほしいままにしてきたイランが、延長戦の末、タイに4-5で破れる波乱が起きた。

 前半4分にイランが世界に誇るストライカー、FPバヒド・シャムサイーのゴールで先制したイランは、FPホッセン・タイェビが3分後に追加点を挙げて、早々とリードを広げた。このまま決勝に駒を進めるかと思われたが、11月にW杯を開催するタイに苦しめられる。1点を返されてから、3-1と再びリードを広げたが、その後、同点に追いつかれると、逆転を許してしまう。一度はシャムサイーのゴールで4-4の同点に追いついたが、延長戦で力尽きた。

 試合後の記者会見で、イラン代表を率いたアリ・サネイ監督は、立ち上がりの2点でチームが過信したことが敗因だと語った。

「私たちは非常に良い形で試合に入ることができました。しかし、何人かの選手は必要ではないプレーをするようになってしまいました。自分たちを誇らしく思うあまり、驕りがあったのでしょう。早い時間帯に2点を挙げてから、選手たちは6点でも、8点でも取れると勘違いしてしまいました。この態度が、タイに付け入る隙を与えてしまったのだと思います」

 また、6日間で4試合を戦う日程もイランには厳しかったと語っている。

「選手たちはとても疲れていました。何人かの選手はケガを抱えていたため、私の選択肢は限られてしまいました。最後の時間、相手はボールを9番に集めてくることを分かっていました。この試合の早い時間に、同じような形で得点をされていましたからね。警戒していただけに、再びその形で失点をしたことを残念に思います」

 この敗戦を、11月のW杯につなげることが大切だとサネイ監督は語った。

「私たちが敗れたのは、初めてのことではありません。そして、これが最後になることもありません。ブラジルを見てください。彼らもホームでパラグアイに敗れました。世界で最強のチームも負けることがあるのです。ですから、今はどこで間違えたのかをしっかりと確認し、W杯に向けて問題を修正しなければいけません」

 前回の08年ブラジルW杯でイランは、4強に勝ち進んでいる。過去2回目となる優勝を逃したアジアの盟主は、6月1日に行われるオーストラリアとの3位決定戦から、W杯に向けての準備を始めることになった。

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