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[Fリーグ]粘る府中を振り切り、名古屋が5連勝を達成

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[8.18 Fリーグ第11節 府中1-2名古屋 町田総合]

 Fリーグは18日、第11節を行い、府中アスレティックFC名古屋オーシャンズが対戦した。今季14得点を挙げてゴールランキングのトップを行くFP森岡薫のゴールで先制した名古屋は、FPペドロ・コスタの追加点でリードを広げた。その後は府中に主導権を握られる難しい展開になったが、1点のリードを守り抜き2-1で勝利。勝ち点を29に伸ばしている。

 11日に行われたオーシャンアリーナ杯の決勝でも顔を合わせた両チーム。この日も先手を取ったのは、Fリーグ7連覇を目指す名古屋だった。前半1分、左サイドでキックインを得た名古屋は、FP北原亘がゴール前に入れたボールを森岡がゴールに突き刺した。さらに5分にも、府中のFPロドリゴが強引に入れた縦パスをカットしたペドロ・コスタが確実にゴールを決めて、リードを広げた。

 府中も第9節の町田戦(0-2)以降、負傷で離脱していたFP小山剛史に縦パスを入れて(ピヴォ当て)、攻撃の形をつくっていく。しかし、GK川原永光の守るゴールをこじ開けることができない。前半12分には高い位置でFP宮田義人が北原からボールを奪い、決定的な場面を迎えたが、FP山田ラファエル・ユウゴに出したパスはカットされて、得点を挙げることはできなかった。それでも前半13分、府中は左サイドをFP江口学が突破、GK川原との1対1を決めて1点を返した。

 高い位置からの守備がハマり、攻撃に出られるようになった府中は、敵陣でボールを奪って山田やロドリゴの強烈なミドルシュートで同点ゴールを目指す。しかし、GK川原に阻まれる。前半17分にも江口がボール奪取から、ダブルタッチでのドリブルでDFをかわして山田にパス。ゴール前で3対1の局面をつくり、ファーポストの前にはFP上福元俊哉が走り込んでいたが、山田はシュートを選択。ボールはクロスバーを越えて行った。

 前半17分には名古屋のFPラファエル・サカイが右足ふくらはぎを負傷し、ピッチ外に倒れ込んでしまう。試合がしばらく途切れたが、府中の集中力は途切れなかった。その後も主導権をつかんでいたが、得点は挙げられずに1点を追う状況でハーフタイムを迎えた。

 後半に入っても、名古屋は動きが重い。一方の府中も小山へのピヴォ当てで高い位置までボールを運ぶが、FP田中惇史のフォローが遅れるなど、チャンスの場面でフィニッシュまで持ち込めない。ボールを保持する名古屋は、府中のファウルを誘ってファウルカウントを稼ぐ。後半11分には府中のファウルが5つになり、次の直接FKに該当する府中のファウルから、名古屋に第2PKが与えられることになった。

 再び前からのプレスに出た府中は、後半15分にFP岡山洋介が2度の決定機を得る。しかし、シュートを枠に飛ばせなかった。府中はピヴォの小山と上福元を同時に起用して攻めに出る。同18分にはタイムアウトを取り、山田をGKにパワープレーを開始した。同19分にはロドリゴのシュートが枠を捉えたが、GK川原に弾き出された。残り20秒での山田のシュートは枠外、残り10秒を切っても府中はゴールを目指すが、ロドリゴのシュートは川原に、小山のシュートは北原にブロックされて万事休す。試合の主導権を握った府中だったが、オーシャンアリーナ杯決勝の借りを返すことはできず、リーグ戦は4連敗となってしまった。一方の名古屋は開幕からの無敗を維持し、連勝を5に伸ばした。

(取材・文 河合拓)

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