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[Fリーグ]タイトル防衛に安堵の名古屋・ビクトル監督「パーフェクトな試合」

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[3.2 FリーグプレーオフFinal Round第2戦 名古屋7-0大分 オーシャンアリーナ]

 Fリーグは2日にプレーオフFinal ROUND第2戦を行い、6連覇中の名古屋オーシャンズバサジィ大分に7-0で勝利した。前日の第1戦では、6-7と大分に競り負けた名古屋だったが、チームは一夜で見事に蘇った。今季からチームの指揮を執っているビクトル・アコスタ・ガルシア監督は「今日の試合に関しては、パーフェクトだった」と、笑顔を見せ、自身初のFリーグ制覇を喜んだ。

 また、キャプテンのFP吉川智貴は「昨日の負けから選手一人ひとりが気持ちを切り替えて、前を向けたことが、一番大きなところ」と精神面を勝因に挙げた。

 以下、試合後の名古屋ビクトル・アコスタ・ガルシア監督コメント
「Fリーグをこういう形で優勝達成できたことをうれしく思います。この勝者のメンタリティを持ったグループで優勝できたことは誇りです。今日の試合に関しては、パーフェクトだった。ゲームの運び方、無失点に抑えたことも、戦術としても大きなもの。私から見てパーフェクトな試合でした。このチームはアジア1位と言えるチームだと思っています」

――1年を振り返って?
「今シーズン、まだ終わっていませんが、ここまでの振り返りますと、とても良いリーグ、安定したリーグができたことは良かったと思います。前期は2位と勝ち点差8をつけ、後期は11差くらいのリードを得ることができました。リーグでは安定したパフォーマンスを選手たちは見せてくれたと思います。プレーオフはまた違う舞台で、昨日の試合もタフなゲームでした。しかし負けがあったなかで、最後に勝てたというのは、本来の名古屋の力を見せつけられたと思いますし、そういう意味ではよかったと思います。今季は苦い味が残ったのは、アジアクラブ選手権です。そこは私たちも決勝に立ちたかった。今シーズンの大きな目標でもあったので、その大会で決勝の舞台に立てなかったことは、残念に思っています」

――昨日の敗戦から、一夜でチームが蘇った要因は?
「精神的な部分が一番だったのではないかなと。ロッカールームに入る前に選手たちと話しましたが、自分たち次第だと。自分たちがもうちょっと自分たちの良さを出せれば、良い結果が出せると。昨日の試合では私たちのペースがつくれませんでした。特に前半、私たちの良さがまったく出せなかった。私たちの色がまったくなかったので、ちょっとでも色が出せたときはチャンスもつくれていましたし、ゲームをこっちの方向に持ち込むことができた。やはり昨日の試合では、私たちがやるべきことができていなかった。冷静さを失っていた部分もあったかなと思います。私たちがやるべきことを、あらためて十分わかったと思いますし、より集中して試合に臨めました。また、1試合あったことで緊張もほぐれたと思う。私たちの良さが出て、こういう結果になったと思います」

――今季は正GK川原永光の負傷もあったが、その穴を補えた要因は?
「川原は非常に重要な選手であり、日本代表も背負ってきた選手です。彼の存在は、とてつもない力があります。彼がケガをしたことで、対策も考えなければいけませんでした。いろいろ悩んだうえだったのですが、若手を起用しました。これは自分のサプライズでもあったのですが、彼らは非常に成長してくれました。今日出た篠田龍馬、彼だけでなく石黒紘久、2人ともが日ごろの練習から努力をして、頑張ってくれた結果、穴を埋めることができました。ですから、2人の若いGKを称えたいと思います。こういう決勝の舞台でも存在感を見せてくれましたし、チームに貢献してくれた。そういう一人ひとりの頑張りがあって、みんなで支えあってやってきた結果、川原がケガをしたときでも、ピッチに入り、チームを助けてくれたのではないかと思います」

 以下、試合後の名古屋FP吉川智貴主将コメント
「優勝できて、本当にホッとしていますし、良かったなと思います。今日のゲームについては監督も言いましたが、完璧なゲームができたんじゃないかと思いますし、昨日の負けから選手一人ひとりが気持ちを切り替えて、前を向けたことが、一番大きなところだと思います。今季もこのように優勝できましたが、これは選手だけの力ではなく、スタッフ、試合に出られなかった選手も含め、チームを支えてくれたスポンサーの方々、そういう方々のおかげで優勝できたと思います。優勝という形で恩返しができて、良かったんじゃないかなと思います」

(取材・文 河合拓)

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