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頭をよぎった“引退”の二文字…フットサル転向の松井大輔「違う挑戦をさせてもらえることに感謝」

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Y.S.C.C.横浜(フットサル)に加入した松井大輔

 Fリーグ1部のY.S.C.C.横浜に加入する元日本代表MF松井大輔が14日、記者会見に出席して加入の経緯や抱負を語った。

 1981年5月11日生まれの40歳は、00年に鹿児島実業高から京都に加入。04年に当時フランス2部のル・マンに移籍すると、その後はフランスの複数クラブのほか、トム・トムスク(ロシア)、スラビア・ソフィア(ブルガリア)、レヒア・グダニスク(ポーランド)などを渡り歩いた。

 14年に磐田に移籍し、17年8月から18年1月までオードラ・オポーレ(ポーランド)でプレー。18年シーズンに横浜FCに加入すると、昨年12月からサイゴンFC(ベトナム)に所属していた。日本代表では国際Aマッチ通算31試合に出場し、1得点を記録。2010年の南アフリカW杯ではベスト16進出に貢献した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、ベトナムリーグの再開時期は未定。松井自身も「6月からロックダウンしていて、家から一歩も出られず、軍の人が運んできた食事を食べる生活」を続けていたという。そんな状況の中、頭をよぎったのは“引退”の二文字。「ベトナムでプロ生活を終えようか迷っていたし、この1年で引退ということを考えたこともあった」と胸の内を明かした。

 しかし、新たな道が開かれることに――。YS横浜からのオファーを聞いたのは「7月の終わりから8月くらい」。本来ならば、ベトナムで「最後までまっとうしようと考えていた」ようだが、リーグ再開時期が未定ということ、また「長くないサッカー人生をどう進めばいいのか考えた」結果、「子供の頃に戻ったようなワクワクをピッチの中で表現できるんじゃないか」とフットサルへの転向を決断した。

「違う道、違う挑戦をさせてもらえることに感謝したい。いろいろな挑戦が始まるということで自分もワクワクしているし、サッカー人として、子供に戻ったときのようなプレーができれば。ぜひ、見に来てもらえたらと思う」

 これまでとは異なる道を歩み始めることを決断した40歳。「フットサルを楽しみたいし、フットサルで違う自分を発見できたらと思う」と語ったように、新たな挑戦を心待ちにしているようだ。

(取材・文 折戸岳彦)

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