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[プリンスリーグ関東]3失点敗戦、選手権V候補・桐光学園「守備の甘さが出た試合」

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[12.2 プリンスリーグ関東1部第17節 桐光学園1-3市立船橋 ヴェルディG]

「守備の甘さが出た試合でした」。桐光学園高(神奈川)MF松井修平(3年)は試合をそう振り返った。「選手権(予選)の時から守備の面でルーズになっていたんですけど、そこから変われなくて」と、3失点での敗戦に悔しさをにじませた。四日市中央工と戦う全国高校選手権初戦まであと1か月。日本一を目指すチームにとってこの試合は全国大会へ向けて課題の残る一戦となった。

 試合内容自体は決して悪くなかった。試合開始直後に先制ゴールを許し、出鼻をくじかれたものの、徐々に流れを引き寄せ、勢いづいていった。前半16分には、右SB大田隼輔(3年)からの縦パスを受けたFW市森康平(3年)が中央へクロス。相手GKのファインセーブによってゴールとはならなかったが松井が決定的なシュートを放った。

 その後市立船橋にセットプレーからチャンスを作られるも追加点を許さず、同20分を過ぎた時間帯から桐光学園が怒涛の攻撃を見せた。FW野路貴之(3年)のシュート。アウトサイドで蹴ったボールはカーブがかかり、手を伸ばしたGKから離れていくようなボールになったが、惜しくもゴール左へと外れた。同24分、桐光学園に待望の同点弾が生まれる。左SB中島駿(2年)からクロスが上がると、中央に走り込んだDF菅本岳(3年)がドンピシャヘッド。前半のうちに1-1とした。

 後半も桐光学園ペースで試合が進む。松井を中心に左右にボールを配球し、サイド攻撃からチャンスを作り出す。何度か決定的な場面が訪れるが、追加点が奪えない。すると迎えた後半39分、市立船橋の速攻。少ないタッチ数でゴール前まで運ばれると、FW室伏航(2年)に決められ、勝ち越し点を奪われた。その3分後、桐光学園のクリアミスから、FW石田雅俊(2年)にこの日2ゴール目を決められ、突き放されてしまった。

 相手を大きく上回る19本のシュートを放つなど、迫力のある攻撃を見せた。だが決めきれず、相手に隙を突かれてしまった。松井は「組織で守るという以前に1対1で強くいくということ。それと、ハマったときにもっと連動して取りきって、そこからカウンターというのを増やしていきたい」。この日感じた守備面での改善点を修正し、攻撃面での質も高める。

 首位で迎えたプリンスリーグ関東1部では、この日敗れたことによって2位・柏U-18に勝ち点並ばれてしまった。12月9日の横浜FMユース戦は優勝を懸けた一戦となる。松井は「最後勝って、選手権に向けられるようにしていきたいです」と、前を向いた。

(取材・文 小倉静穂))
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