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[選手権予選]“PK戦要員”GK阿部が殊勲の連続セーブ!流経大柏が市立船橋の全国連覇阻む!!:千葉

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 第91回全国高校サッカー選手権千葉県大会は11日、準決勝を行い、昨年度日本一の市立船橋とプレミアリーグEASTに所属する流通経済大柏との一戦は、流経大柏が1-1で突入したPK戦を4-2で制し、決勝進出。全国連覇を目指した王者・市立船橋は県準決勝で涙をのんだ。

 小出悠太種岡岐将(ともに3年)の両CBに加えて、左SB磐瀬剛(2年)、10番MF渡辺健斗(3年)と昨年度の全国Vメンバーが先発メンバーに名を連ねた市立船橋に対して、流経大柏はU-16日本代表候補のMF青木亮太(2年)を右SB、10番FW小林大地(3年)のパートナーとしてFWジャーメイン良(2年)を2トップの一角として先発起用した。

 本来左SBの早矢仕久志(3年)を前線に配置してスピードと運動量で押し込もうとした市立船橋が先制点を奪う。前半13分、MF中野真悟(3年)の右CKをニアサイドのSB藤田祐平(3年)が頭でそらすと、ファーサイドへ飛び込んだ渡辺が右足ダイレクトで合わせてリードを奪った。

 だが、徐々にショートパスでリズムをつかみ出した流経大柏は37分、右FKからMF桜井将司(3年)が右足ボレー。GK森建太がセーブした跳ね返りをCB橋本直哉(3年)が頭で狙うが、再び森が弾き返した。流経大柏は後半7分にも小林のスルーパスで左サイドを抜けだしたMF小泉慶(2年)の折り返しをファーサイドで詰めた青木が決定的な右足シュート。だが、市立船橋はゴールライン上の小出がスーパークリアで死守する。

 ただ、前線を入れ替えて2点目を狙った市立船橋もリードを広げることができない。30分にMF藤本心(3年)が放った右足ミドルはクロスバーを直撃。終盤にはU-17日本代表FW石田雅俊(2年)が個人技から決定機を迎えたものの、ゴールを奪うことができなかった。

 それでも市立船橋は31分に流経大柏・橋本に放たれた決定的なヘディングシュートをゴールライン上でクリアするなど守備の集中力は全く途切れない。だが、試合終了間際にドラマが待っていた。アディショナルタイム突入後の後半43分、流経大柏はセットプレーのこぼれ球を左サイドへ展開すると、SB原隆生(3年)のクロスをファーサイドの橋本が中央へ折り返す。これを中央の桜井が右足シュート。一度はDFにブロックされたものの、跳ね返りを桜井が右足でゴールへと突き刺して土壇場で同点に追いついた。

 初戦の習志野戦に続く試合終了間際の劇的同点弾。そして流経大柏が1-1のまま突入したPK戦で王者の連覇を阻む。ともに2人が成功して迎えた3人目、桜井が右足で決めた流経大柏に対し、市立船橋の3人目・藤本のシュートを延長戦終了間際から投入されていたGK阿部将世(3年)が右手ワンハンドでストップ。さらに流経大柏は4人目・橋本が冷静に左隅へ決めると、市立船橋・小出の右足シュートを左へ跳んだ阿部が再びセーブした。

 全国連覇を勝ち取る十分なポテンシャルを備えていた市立船橋だったが、ライバル・流経大柏の驚異的な粘りの前に屈して敗退。連覇の夢は千葉準決勝で潰えた。


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