beacon

[選手権予選]東京実が3年ぶりの4強進出!準決勝で久我山との“雪辱戦”:東京B

このエントリーをはてなブックマークに追加

[10.20 全国高校選手権東京都Bブロック準々決勝 国分寺1-2東京実 駒沢第2]

 第92回全国高校サッカー選手権東京Bブロック予選準々決勝、東京実が国分寺を2-1で下して3年ぶりの4強入りを果たした。東京実は11月10日の準決勝で國學院久我山と戦う。

 3年前は準決勝へ進出したものの、準決勝で國學院久我山に0-4で敗戦。東京実が雪辱のチャンスをもぎ取った。東京実の片山智裕総監督は試合後「彼ら(現在の3年生)は久我山に負けたゲームを見て入学してくれたので、なんとか一矢報いてやってやりたいなと。その時よりもウチも実力はついてきている。次負けたら意味はない」と引き締め直していた。

 前半25分、東京実はMF滝田輝(3年)のCKからFW佐藤太造(3年)が頭で先制点を突き刺す。赤いユニフォームは滝田を先頭にバックスタンドへ駆け寄ると、豪雨の中で非常に熱い応援をしていたチームメートたちと感謝のハイタッチ。前回の試合後、3年生が涙ながらにミーティングをしていたという東京実は「(控え選手たちの)その気持ちが選手たちに伝わったんじゃないかと思いました」(片山総監督)という一体感で勝利へ前進する。

 前線でダイナミックな動きを見せる佐藤やMF前田航大(2年)の力強いプレーに、FW荻原脩作(3年)の正確なキックなどを交えて攻める東京実に対し、かえつ有明と関東一を連破して今大会の“台風の目”となっている国分寺も中盤で存在感を見せるMF塚田洋哉(3年)を中心とした攻撃で対抗する。ただ次の1点を奪ったのも東京実。後半2分、左ショートコーナーを受けた滝田が右足を振りぬくと、狙い澄ましたコントロールショットが逆サイドのゴールネットに吸い込まれた。

 7分にも萩原の個人技から佐藤がヘディングシュートを放つなど攻めた東京実だが、国分寺は相手のミスを誘った好守と後半開始から投入されたFW炭谷大(3年)のスピードで流れを引き寄せる。16分にMF岩田浩輝(3年)が右足ミドルを放つと、17分には右オープンスペースを突いた炭谷の折り返しから、ターンしたMF甲斐和哉(3年)が左足を振りぬく。そして29分、こぼれ球を拾った塚田がクロスバー直撃の左足ミドル。この跳ね返りを交代出場のMF高田彬(3年)が右足で押し込んで1点差とした。

 東京実の片山総監督は「(1点差となったあとは)お守りをずっと握っていました」と微笑んだが、終盤は勢いを増した国分寺が猛攻。34分にはクリアボールに反応した塚田が左足ダイレクトで放った一撃がゴール右隅を捉えた。だが東京実はGK沖山璃樹(3年)が横っ飛びでビッグセーブ。この後、国分寺は3連続CKなどで相手ゴールヘ迫ったが、CB竹内涼太(2年)やCB高橋竜功(3年)中心に逃げ切った東京実が國學院久我山とのリベンジマッチの権利を手にし、目標の頂点へあと2勝とした。

[写真]後半2分、東京実・滝田(11番)の決勝ゴールを喜ぶ東京実イレブン

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2013

TOP