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「敗因は自分のミス」…大分内定の米子北DF高橋祐翔、悔しさ残した高校ラストマッチ

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ともにプロに進む青森山田MF武田英寿と健闘を称え合う米子北高DF高橋祐翔(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.2 選手権2回戦 青森山田高 6-0 米子北高 NACK]

 悲しさよりも悔しさが勝った。試合終了のホイッスルが吹かれた瞬間、米子北DF高橋祐翔(3年)の高校サッカーは幕を閉じることになった。

 相手は前回王者・青森山田。「自分たちのイメージの中で、どれだけやれるか全然想像できなかった」と試合に臨むと、序盤はハードワークで相手から自由を奪い取った。前線から激しくプレッシャーをかけてプレーに制限をかけ、ロングボールは高橋らがきっちり打ち返して簡単にはPA内への侵入を許さず。前半36分にクロスの流れから先制点を献上したが、焦りはなかった。

「前半は0-0、0-1でも良いという話でやっていた。前半の最後に点を取られたけど、0-1で折り返せたので自分たちのゲームプラン通り。前半は自分たちが思ったよりもやれている感じがあった」

 後半に反撃に出たかったが、予期せぬミスから追加点を奪われてしまう。後半開始早々の1分、味方のパスを受けようとした高橋が「後ろに下がったら、踵が引っかかって転んでしまった」とまさかの転倒。こぼれ球をMF武田英寿に拾われると、鮮やかなループシュートを沈められてしまった。この得点で勢いに乗った青森山田に同20分、同22分、同28分と立て続けにネットを揺らされる。立て直すことができずに後半アディショナルタイムにはPKも決められ、0-6の敗戦で大会から姿を消すことになった。

「悲しいという感情よりも悔しさの方が大きい。やれている感じがあったのに、自分のミスで…。自分のミスから2点目を奪われてしまったことが、今回の敗因だと思っている。あれがなければ、自分たちはもっと良い戦いができたはず」

 高校ラストマッチは悔しさの残る試合となった。しかし、高橋のサッカー人生は続いていく。今後は大分に加入して、プロサッカー選手として歩み始める。「自分がプロの世界で活躍することが、今まで支えて下さった方々への恩返しになると思っている。現実的に少し難しいとは思うけど、一日一日の練習を大切にして、開幕戦からスタートで出るような強い気持ちを持って頑張りたい」。味わった悔しさはプロの世界で晴らしたい。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2019

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