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「きょうは、オマエの番だ」。西澤監督に背中押された武蔵越生FW渡辺が右足ミドルで先制弾!

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後半27分、武蔵越生高FW渡辺光陽が先制ゴール

[11.6 選手権埼玉県予選準決勝 武蔵越生高 1-1(PK4-2)西武台高]

 西澤浩一監督から「きょうは、オマエの番だ」と送り出された10番が、大仕事だ。武蔵越生高は後半開始から3戦連発中のMF五十嵐大翔(3年)、同12分からはFW渡辺光陽(3年)を投入する。

 好調の五十嵐が警戒されるのは想定内。指揮官はもう一人の“切り札”渡辺に「『きょうはオマエが多分活躍すると思うよ』『遠目からでも打ってみたら』『きょうはオマエの番だ』」と声を掛け、背中を押す。その渡辺がファインゴールを叩き込んだ。

 後半27分、相手のミスからボールを奪ったMF永倉歩夢(3年)が渡辺に繋ぐ。すると、渡辺は迷わずに右足を強振。豪快なミドルシュートをゴールネットに突き刺した。「『どんどん狙っていけ』と言われたので、入った時はとりあえずシュートを意識してゴールを狙っていきたいと思っていた。入って良かったです」。均衡を破る10番の一撃に武蔵越生イレブンは大興奮。西澤監督の言葉を信じ、迷わずにシュートを打った渡辺がヒーローになった。

 渡辺は「元々ゴール自分は狙う方じゃなかった」という。昨年までのポジションは主にボランチで、新チームになってからFWを務めるようになった選手だ。この日も攻撃を作る部分で精度を発揮。一方で夏以降、ミドルシュートが決まるようになり、シュート意識も高まっていた。

 新型コロナウイルスの影響によって練習が不足しているため、武蔵越生は各選手が役割を持って全員で戦っている。渡辺の役割は試合を決めること。「本当はスタメンで出たいんですけれども、そこは割り切って後半から全力で行こうと」と語る“切り札”が次は王者・昌平高ゴールを破る。

後半27分、武蔵越生高FW渡辺光陽が先制ゴール

(取材・文 吉田太郎)
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