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抜群の高さ持つ作陽の中盤の柱、MF奥龍太郎主将「監督超えをしたいです」

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作陽高のチームリーダー、MF奥龍太郎主将

 第99回全国高校サッカー選手権が31日に開幕する。作陽高(岡山)は3年ぶり24回目の全国大会出場。予選の優勝に繋がった個の力を活かした戦いに、全国では“作陽らしい”組織力やテクニックをより加え、06年度以来となる決勝進出、そして初の日本一に挑戦する。攻守に渡って高さを発揮するほか、決定的なラストパスも通すMF奥龍太郎主将(3年)が、11月に試履きしたASICSのフットボールスパイク、『DS LIGHT X-FLY 4』(12月25日発売)の感想や選手権への意気込みなどについて語った。

●MF奥龍太郎
―「DS LIGHT X-FLY 4(ディーエスライト エックスフライ 4)」を何故履こうと?
「普段は他のメーカーを履いているんですけれども、今回こういう機会はめったにないので履いてみて、普段履いているスパイクよりもインサイドの部分の生地が薄くてトラップとかパスの感覚が感じやすくてやりやすかったです」

―練習では最後まで履いていた。
「自分も昔アシックスのスパイクを履いていたので、怪我するとかで変えてみた訳ではなかったので最後まで履いてみようと思いました」

―普段履いているスパイクよりも良かった点は?
「切り返した時のグリップがあって、とてもやりやすいかなと思います」

―中盤の選手にとってグリップは大事だと思うけれど、それが高まったことでどのようなプレーができた?
「今日はセットプレー中心だったんですけれども、下がるタイミングとか上がるタイミングの時に踏ん張りやすかったのでやりやすいと思いました」

―フィット感について教えて下さい。
「普段と違って、アシックスは紐縛った瞬間キュッとなりました」

―やはりフィット感は高い方が良い。
「フィット感があった方が安心というか、プレーしやすいです」

―ボールタッチはこのスパイクが大事にしている部分。
「素足感覚というか。トラップがあまり大きくならなかったです。やりやすいと思いました」

―自分の考えている通りにボールを扱えた?
「今日ワンツーとか練習していたんですけれどもズレなくて、トラップとかも大きくならなかったのでやりやすいと思いました」

―このスパイクは「止める・蹴る・運ぶ」を重視しているけれど、奥君にとって「止める・蹴る・運ぶ」とは?
「サッカー選手として止める・蹴るというのが求められていて、特に上のレベルになればなるほどそのスピードとか当たり前のことなんですけれども難しいとされているところなので、もっと高めていきたいと思っています」

―それはスパイクによっても変わってくる?
「素足感覚の方がトラップしやすいと思いましたし、今日履いてみて。アシックスもやりやすいと思いました」

―このスパイクを履いたらどのようなプレーができそう?
「ファーストタッチで相手を剥がしたり、キックのところで一気に裏に落としたり、キックやトラップで相手を動かすことができるんじゃないかと思います」

―カンガルーレザーについては?
「カンガルーレザーは自分の足に合っていくという話を聞くので、カンガルーも良いなと思います」

―コロナの自粛期間はどのような過ごし方を?
「自粛期間でみんなとあまり会えなくなって全体練習ができなくなったんですけれども、その期間にトレーナーの方が筋トレだったり、みんなご飯とかはしっかりと食べてフィジカル面が変わったんじゃないかと思います」

―自宅でドリブル練習もやっていた。
「ツーマーカーって言って、ドリブルの技を色々するというのがあるんですけれども、そこはあまり場所を取らなくてみんなでやっていました」

―選手権予選決勝の映像を見ると、要所要所で作陽の子は上手さがあった。
「試合前とかには縦に速くしようという話が多かったんですけれども、ずっとそれをする訳にはいかないので、どこかのタイミングで作って、足下やっておいて、相手が来たら裏を取る。裏の裏をかくというか、そういうサッカーをしようと言っていたので生きていたんじゃないかなと思います」

―チームとしての手応えは?
「最初は失点が多いというところから始まって、でも点数は獲れていたので、選手権予選でも無失点に抑える試合が多くなってきていて、それで自分たちのストロングである点を獲るという部分が伸びてきているんで、全国でももっと高めないといけないんですけれども、そのまま行けたらなと思います」

―酒井監督は相手に応じたカメレオンサッカーが特長だと。足下でも見せたい?
「県は縦に速いサッカーが通用していたと思うんですけれども、全国でも縦に速いサッカーをするチームが多くいると思うので、そこでは勝負するんですけれども足下を重視することで、余計足下が生きるんじゃないかと思っています」

―テクニックでは負けたくない?
「やっぱり作陽と言えばパスサッカーというイメージがあるので、そのイメージがあるからこそ縦に速いサッカーが生きるんじゃないかと思います」

―なぜ作陽に?
「地元は大阪なんですけれども、全国の選手権に出るというのが自分の一番にあって、大阪ではどこがでるか分からないという状況で、それで地方のところを探した時に地元の先輩が作陽に行っていて『だいぶ良いよ』と話を聞いていた。どうせなら親が見に来れる範囲で、そんなに遠くないし、自分も選手権に出たかったので作陽を選びました」

―中学時代のチームメートである星稜の千葉君とキャプテン対決。
「話しました。『びっくりしたな』とお互い言っていて、まさかなるとは思っていなくて、(ポジションは違うが)お互いバチバチやると思います」

―彼の中学時代は?
「僕のチームではストライカーだったので。フィジカルも強くてヘディングとかパワーもある選手です」

―自分が負けていない部分は?
「比べるのは難しいんですけれども、空中戦というのは僕は特長を持っていると思っているので、そこでは負けないと思います」

―トレーニングは酒井監督も一緒になって良い雰囲気だった。
「熱いんで人柄として。自分たちもそれに応えようとしてやっていますし、プロも経験されているので、自分たちもためになることがあるんじゃないかと思っています」

―酒井監督は選手として全国決勝を知っている。
「『決勝だと横の声が声援で聞こえなくなる』と聞いていて、自分たちももっと声を大事にしようとしています」

―今年のチームは凄く声が出ている。
「去年、一昨年と出していないことはなかったんですけれどもまだまだ出していないと自分たちが経験してきて思って、今、凄く声が出ているとおっしゃってくれたんですけれども、僕たちも県予選でアップから声出すブラジル体操をやっていて、記者の方も『今年の作陽は声が出る』と言ってくれているんで、自分たちの成果は出ているんじゃないかなと思います」

―元々声の出るチーム。
「作陽の伝統というか。(今年は)山田に負けないくらい(インパクトを)」

―どのような思いを持って全国へ?
「3年目にして初めて得た全国なので僕たちの代は。初めてですけれども、自分たちがやってきたことを自信もってやれるように。作陽らしいサッカーもそうですけれども、やっぱり勝ちを目指して自分たちの目標である優勝を成し遂げるために頑張りたいです。(全国準優勝の)監督超えをしたいです」

―そのためには何が必要?
「もちろん技術とかもそうなんですけれども、相手が上という立ち位置という方が多いと思うので。そこでやっぱり負けない気持ちというのが一番大事だと思います」

―個人として見て欲しい部分は?
「守備面での空中戦もそうなんですけれども、コーナーとかセットプレーでの空中戦での高さ、強さ、あとはゴールに結びつくようなスルーパスを見て頂ければなと思います」

―今年の世代はどういうチーム?
「僕らの世代は特に3年生が少ないんですけれども、人数少ない割には個性豊かと言われていて、そこでサッカーにもみんな我が強くて言い合えるところが良いところかなと思います。(中でも)メンタリティは自分が一番強いと思っています」

(取材・文 吉田太郎)
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●【特設】高校選手権2020

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