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11年前の再現へ。山梨学院は堅守、セットプレーの強みを持って青森山田に挑戦

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11年前の再現Vを狙う山梨学院高

 第99回全国高校サッカー選手権は11日、埼玉スタジアム2002で決勝を行い、山梨学院高(山梨)と青森山田高(青森)が日本一を懸けて激突する。

 山梨学院は、初出場初優勝を果たした09年度大会以来となる決勝進出。大会前にGK熊倉匠主将(3年)が、「(まず初戦の米子北高戦で)勝って次に進んで11年前に先輩たちが成し遂げてくれた全国優勝を自分たちもできれば良いんじゃないかと思います」と語っていたが、その言葉通りに決勝へ駒を進めてきた。

 11年前は選手権初陣で野洲高(滋賀)を4-2で破ると、その後は4試合連続無失点で決勝へ進出。決勝でも青森山田を1-0で撃破している。2度目の選手権決勝も青森山田との対戦。熊倉は「青森山田は伝統ある高校で強豪校だと思う。今までやってきたことを信じてチャレンジャーとしてやりたい」。挑戦心を持って青森山田と戦い、勝利した前回決勝。今回も挑戦者として臨み、強敵を上回る。

 前回大会同様、強みとなっているのが堅守だ。主軸CB板倉健太(3年)が初戦で負傷離脱したものの、今大会屈指のGK熊倉や代役のCB飯弘壱大(3年)、注目のエアファイター・CB 一瀬大寿(3年)中心に粘り強い守備を続け、昌平高(埼玉)などが名を連ねた激戦ブロックを3度の無失点勝利などで勝ち上がってきた。各選手の献身的な走りも大きい。

 また、1回戦でDF加藤豪太(3年)が決めた決勝ヘッドや準決勝で一瀬が決めたヘディングシュートなど全6得点中3得点がセットプレーによるもの。青森山田のセットプレーが注目されているが、元FリーガーでOBの藤本豊コーチが担当し、繊密に練られた山梨学院のCK、FK、ロングスローにも注目だ。

 山梨学院は09年度選手権決勝、18年インターハイ決勝と全国決勝は2戦2勝。10番FW野田武瑠(3年)は大会前に「今まで先輩たちが日本一を2回獲ってきて、3回目をもちろん獲りに行きます」と語っていたが、堅守、セットプレー、厚い選手層も強みとする山梨学院が今回も“因縁の”青森山田を上回り、日本一を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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