beacon

勝って反省。高川学園は「いまの力をしっかり出せるように」準備し、山口決勝へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

山口3連覇を狙う高川学園高は勝って、反省

[11.7 選手権山口県予選準決勝 高川学園高 2-0 聖光高 維新公園ラグビー・サッカー場]

 第100回全国高校サッカー選手権山口県予選準決勝が11月7日に行われ、高川学園高聖光高を2-0で下し、14日の決勝に駒を進めた。

 聖光は最終ラインに5人を並べ、まず失点を防いで勝機を見いだす戦いを選択。開始直後からボールを支配した高川学園がセカンドボールも素早く回収して押し込むも、前半20分(40分ハーフ)にMF林晴己(3年)が右サイドから持ち込んでのシュートがわずかに外れるなど、なかなか均衡を破れない。24分に右からのセンタリングをFW山本吟侍(1年)が右足ボレー、聖光GK坂井孝行(3年)に止められたこぼれ球を左足で再度狙ったが、これも坂井に止められた。

 高川学園としては嫌な流れになりかけていたが、直後の26分、左サイドでFKを得ると、MF北健志郎(3年)が左足でファーサイドへ。フリーとなっていたMF林が右足ボレーで合わせ、ついに先制点を奪った。さらに27分にも、右サイドでボールを持った林が中央へセンタリングを送ると、ファーサイドから中央に走り込んだFW奥純人(3年)が右足で合わせ、連続ゴールで一気にリードを広げる。

 前半のうちに2点差とした高川学園だが、後半に入ると江本孝監督が「セカンドボールを拾うことや、ボールをどこに入れるかなど、やらなければいけないことができなくなった」と振り返るプレーによって攻撃が停滞。逆に前半はシュートゼロに終わった聖光は、交代で入った選手が攻撃を活性化してチャンスを増やしていく。

 だが、チャンスを生かし切れなかった。後半9分に右CKをMF藤田陸翔(3年)がヘッドで合わせたが、高川学園GK徳若碧都(3年)の正面。25分には右からのセンタリングをMF藤田が左足で合わせたものの、カバーに入っていた相手DFに防がれ、こぼれ球を狙った主将のDF網永海人(3年)のシュートも上に外れる。28分にもロングパスから相手DFを振り切ったFW野村蓮(3年)がゴールに迫ったが、GK徳若の飛び出しに防がれた。

 そのまま後半はスコアが動かず、高川学園が勝利。「勝って反省点が見えたのは、いいこと」と収穫を口にした江本監督は「決勝までの1週間で一人ひとりが、やらなければいけないことを忠実にできるようにしたい。決勝でスペシャルなことを望むのではなく、いまの力をしっかり出せるように」と、3年連続27回目の出場が懸ける戦いを見据えた。

 14日の決勝では、西京高を0-0からのPK戦で下した宇部工高と対戦する。3人の主将のうちの一人で、この日キャプテンマークを巻いたDF奥野奨太(3年)は「80分間を通して自分たちが目指すのは、やはり得点。来週までに課題を修正していきたい」と意気込みを語った。

(取材・文 石倉利英) 
●【特設】高校選手権2021
▶高校サッカー選手権 地区大会決勝ライブ&アーカイブ配信はこちら

TOP