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前半終了間際&後半開始早々のミドルで勝負あり…鹿島学園、高松商に完封勝利で“初戦”突破!!

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鹿島学園高(茨城)が3回戦へ駒を進めた(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 全国高校選手権2回戦 鹿島学園高 2-0 高松商高 NACK]

 第100回全国高校サッカー選手権2回戦が行われ、NACK5スタジアムの第2試合では2年連続10回目の出場となる鹿島学園高(茨城)と4年ぶり24回目の出場となる高松商高(香川)が対戦。前半終了間際の40分に先制した鹿島学園が後半5分に加点し、2-0の完封勝利を収めて2回戦突破を決めた。

 シードに入ったことで、この日が“初戦”となった両チーム。鹿島学園を率いる鈴木雅人監督が「初戦ということで入りの部分で硬さが見られた」と振り返ったように、序盤はともにフィニッシュまで持ち込む場面が限られる。しかし、徐々に攻勢を強めていったのは鹿島学園だった。

 両サイドハーフのMF上野光永(3年)とMF中嶋飛翔(3年)が積極的に絡み、敵陣深くへとボールを運ぶ。DF多田優(3年)とDF浅井七瑠(2年)の2CBを中心とした高松商守備をなかなか攻略できなかったが、前半終了間際の同40分、右サイドからDF上原悠平(2年)が送ったクロスを受けた上野がPA外からミドルシュートを叩き込み、鹿島学園が先制に成功した。

 さらに後半立ち上がりの同5分には、上野のパスを受けたFW松村尚樹(3年)が振り向きざまに右足を強振。勢いよく飛び出したボールは右ポストを叩きながらもネットを揺らし、リードを2点差に広げた。

 前半終了間際、そして後半開始早々の得点。鈴木監督が「高松商さんの守備が硬くて、ゴール前にしっかり人数もいて体を張って守っていたので、遠目から打つということは伝えてはいた。積極的に打てたことがゴールにつながった」と語り、高松商の川原寅之亮監督が「前半終了間際のミドルシュートをしっかり決められ、後半の早い段階にミドルシュートを決められて苦しい展開になった」と振り返ったように、時間帯を含めて2本のミドルシュートが勝敗を決することになった。

 その後、鹿島学園に追加点こそ生まれなかったものの、2点をリードしたことで「緊張が解けた」(DF渕伸平(3年))というチームは、高松商の反撃を許さずに逃げ切って2-0の完封勝利を収めた。

 前回大会では、この日プレーしたNACK5スタジアムで山梨学院大附高に0-1で敗れた。1年越しの“リベンジ”達成に指揮官も、「去年の試合の思いは私の中にはあったので、また、ここからスタートだなと思っていた。何とか初戦勝ててホッとしています」と胸を撫でおろした。

 次戦は1月2日。強豪・前橋育英高(群馬)との対戦が待っている。「短期間で良い準備をしたいし、強豪のチームなので、胸を借りるつもりで精いっぱい頑張りたい」(鈴木監督)と視線を前に向けた。

(取材・文 折戸岳彦)

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