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[選手権]先発起用に応えた日章学園FW篠田星凪が決勝点。ライバルの早期復帰を期待し、「一緒に頑張りたい」

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前半22分、日章学園高FW篠田星凪(3年=キングスFC出身)が右足で決勝ゴール

[10.28 選手権宮崎県予選決勝 日章学園高 6-1 宮崎日大高 ユニスタ]

 日章学園高は今季のプリンスリーグ九州1部でU-17日本代表FW高岡伶颯(2年)がリーグ首位の15得点。また、 FW田上遼馬(3年)が同2位の13得点をマークしている。決勝は、強力2トップの一角を担う田上が準決勝で負った右膝の怪我で欠場。だが、原啓太監督の「篠田がやってくれると思います」の期待にFW篠田星凪(3年=キングスFC出身)が応えた。

 同点に追いつかれたあとの前半22分、日章学園は右サイドを崩してSB梶原壮一郎(3年)がラストパス。これを「トラップしてすぐシュートを打つというイメージで打った」という篠田が右足で決めて勝ち越した。篠田は右手を突き上げて走り出すと跳躍してガッツポーズ。その後、自身の「11」の下に着ていた田上の「9」のユニフォームを披露して喜んだ。

「やっぱり嬉しいし、ライバルですけれども早く復帰して一緒に頑張りたい」

 全体的にチームのボールロストが多く、守備対応も上手くいっていない中で生まれた勝ち越し点。殊勲の篠田は、「久しぶりの先発で、遼馬も怪我して遼馬のためにもやってやろうと思って、選手権には強い思いがあったので。最近得点がなくて悩んでいて、準決勝で得点することができて、そこから良い流れを持って来れていた」と微笑んだ。

 試合前、田上から「力抜いてやれ、緊張するな、あとセカンドボールだけ意識しろ」と送り出されたという。その中、前線で強さと運動量を発揮し、3点目、4点目の得点シーンにも絡む活躍。会心のパフォーマンスで優勝に貢献した。

 篠田は昨年の選手権全国大会で先発しているストライカーだ。今年も前期は先発を続けていたが、リーグ戦は2ゴールと得点数を伸ばすことができず、先発を外れていた。だが、今回の選手権予選で復調の兆し。田上は復帰まで時間を要す見込みで、高岡もU-17ワールドカップ出場のためチームを離れる中、自分が攻撃を引っ張る意気込みだ。

「2人がいない状況で自分が引っ張っていかないといけないので、そこは自覚と責任を持ってやっていきたい。このコンディションのまま上げていって本番でスタメンを勝ち取れたら良い」と誓った。FW2人の不在の穴を最大限に埋め、選手権全国大会までに立ち位置を変える。


(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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