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[選手権]宮崎日大の横浜FC内定SB松下衣舞希は夢の国立届かず…「この悔しい気持ちを来年に」

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宮崎日大高の横浜FC内定SB松下衣舞希(3年=FC中津グラシアス2002 U-15出身)が相手エースFW高岡の突破を止める

[10.28 選手権宮崎県予選決勝 日章学園高 6-1 宮崎日大高 ユニスタ]

「高校サッカーの間の夢であった国立に立つということができなかったのは非常に悔しく思えますけれども、今後はプロの舞台で1年目からどんどん自分の特長を出して、この悔しい気持ちを来年に活かしていきたいと思います」

 横浜FC内定DFは憧れの国立のピッチに立つことができなかった。宮崎日大高の左SB松下衣舞希(3年=FC中津グラシアス2002 U-15出身)は選手権宮崎県予選決勝で敗戦。1年時の選手権は登録外で昨年、今年は予選敗退に終わった。

 先月2日に24年シーズンからの横浜FC新加入内定が発表された松下は、チームトップクラスのスピードなど身体能力の高さと左右両足のキック精度、万能性が特長。この日は日章学園高のU-17日本代表FW高岡伶颯(2年)封じがタスクの一つだった。

「自分があの日本代表を止めないといけないという指示も出ていたし、自分でもそうなるだろうなと」。立ち上がりに自陣で味方がボールを奪われ、高岡に決められるという最悪の立ち上がり。その後、MF松添隼大(3年)の同点ゴールで追いつき、流れの良い時間帯が続いたが、日章学園に決定力で差をつけられてしまう。

 松下は「相手のFW(高岡)が強烈で、GKの取った瞬間のパントキックもあるので上がれなかった。自分の特長を消されたし、出せていなかった」と反省する。一発で背後へ抜け出してくる高岡に対応。相手のドリブルも食い止めていたが、対峙したMF南創太(2年)の守備にも追われるなど得意とする攻撃参加の回数を増やすことができなかった。

 右SBへ移動した後半は、「リスク負ってもまずは1点というところで。失点のところは仕方ないのでまずは1点でも多くというところに切り替えてSH気味になってチャンスメークをしたんですけれども……」。右サイド、中央で崩しに係るなどサイド攻撃を活性化。だが、チームは最後まで2点目を奪うことが出来なかった。

 また、終盤でも馬力を見せる高岡に計3得点を献上。「セットプレーのところだったり1対1の部分で結構ブロックできたけれど、後半最後になると向こうの走力が上回ってさすがだなというのと。プロの舞台に高岡も多分来ると思うのでまたマッチアップできれば」。プロで再戦した際には必ず無得点に封じることを誓っていた。

 昨夏から周囲も驚く成長。練習参加でもアピールし。横浜FC入りを勝ち取った。まだまだ課題は多く、現在は肉体強化にも注力。「キャンプインまで2か月くらいあるので、とにかく身体を作って」1年目から戦力になることを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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