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飯塚が連覇に王手!! 焦ることはない…粘り強く守る福岡大若葉の壁をセットプレーで打ち破る:福岡

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飯塚高が福岡県2連覇に王手

[11.5 選手権福岡県予選準決勝 福岡大若葉高 0-1 飯塚高 ミクニワールドスタジアム北九州]

 5日、第102回全国高校サッカー選手権の福岡県予選準決勝がミクニワールドスタジアム北九州にて開催された。第2試合では連覇を狙う飯塚高と大学との提携で強化を進めてきた福岡大若葉高が対戦。粘る福大若葉をセットプレーからの決勝点で退けた飯塚が決勝に駒を進めた。

 福大若葉はDF吉住気喬(3年)、DF重松伶音(1年)、DF吉武愁真(3年)が中心となる5バックでしっかりと構え、キーマンである飯塚の左SB藤井葉大(3年)にもDF田中剛輝(3年)が右サイドハーフに入って対応。飯塚の攻勢をしっかり凌ぎつつ、一発にかけるゲームプランで試合に臨んだ。

 対する飯塚はボールを保持しながらピッチを広く使っての攻撃に活路を見出しにかかる。ただ、中辻喜敬監督は「芝の影響もあって速く動かすということができていなかった」と振り返ったように、天然芝のピッチでボールスピードが出なかった影響もあり、思うように相手を切り崩すには至らなかった。

 ただ、焦りはなかったとも言う。

「最初から100分まで考えていたので。80分終わってもまだ20分ある。全部やって勝ち切れないなら仕方ない。そこはやってきたことの差が出たということでしかない。PKでどうこうしてやろうというのはないので。でも80分も経ってないのに、(焦るとかは)ない」

 吹奏楽部による素晴らしい応援もピッチに響く中で、全国大会がそうであるように、監督の指示の声はピッチに浸透しづらい。「いかに自立して戦えるか」が問われる中で、選手たちが堅く守る相手を崩す一手として繰り出したのはセットプレーからの一発だった。

 後半16分、変化を付けるショートCKからMF久保公斗(3年)が鋭くクロス。これにタイミング良く走り込んだDF坂本海凪太(3年)が頭で合わせ、均衡を打ち破った。「オプションは何個か用意していた」(中辻監督)というCKからの流れるような攻撃で、粘り強く守っていた福大若葉の壁を砕いてみせた。

 その後は福大若葉も力強い攻撃からゴールを狙ったが、飯塚守備陣は落ち着いて対応。1-0のリードを保って時計の針を進めて勝利。「まずはここを乗り越えることが重要だった」(中辻監督)準決勝を突破し、連覇のかかる12日の決勝へと駒を進めた。

(取材・文 川端暁彦)
●第102回全国高校サッカー選手権特集
川端暁彦
Text by 川端暁彦

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