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[MOM4540]広島国際学院MF萩野巧也(3年)_冬の大舞台への扉を開く…チームの歴史を変えた「キャリア最高のゴール」

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広島国際学院高MF萩野巧也(3年=13番)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.19 高校選手権広島県予選決勝 広島国際学院高 1-0 瀬戸内高 広島広域公園第一球技場]

 鮮やかなヘディングシュートで広島国際学院高の初出場を引き寄せる決勝ゴールを決めたのは、「ヘディングは全然、得意じゃない」というMF萩野巧也(3年)だった。スコアレスで試合終盤に入った後半31分(40分ハーフ)、DF島川翔汰(3年)のセンタリングに合わせ、高いジャンプで相手選手に競り勝って頭で合わせる。冬の大舞台への扉を開く一撃を「キャリア最高のゴールです」と喜んだ。

 本人は「センタリングが上がった瞬間、ここにボールが来そうだと思ったところにジャンプしたら、頭に当たって入っちゃった感じ」と笑う。だがそれも、谷崎元樹監督が「こういうときに『そこにいたの?』という感じで、ポッと出てくるタイプ」と語る得点感覚と、「今日はランニングしながらのトラップとか、ボール運びとか、最近では一番調子が良かった」と評した好調ぶりが形となったものだった。
 
 今回と同じ瀬戸内高と対戦し、1-1からのPK戦を制して全国大会初出場を果たした6月の全国高校総体(インターハイ)予選決勝の経験が生きていた。0-0の時間が続く緊張した展開で、「あのときは前半、瀬戸内にめちゃくちゃ押されていましたが、今日は拮抗した試合でした。俺たちも成長しているな、というプラスの気持ちでプレーしていた」と振り返る前向きなマインドが、値千金のゴールにつながった。

「まだ実感が沸かない」と語る初出場だが、目標は明確だ。帝京五高(愛媛)と対戦したインターハイ1回戦は、シュート数13対1と相手を圧倒しながらも、相手に1本のシュートを決められて0-1で敗戦。萩野も3本のシュートを放ったが決められず、「インターハイで外したぶんも、今日は決めてやろうと思っていた」という雪辱は果たしただけに、次は「全国でもゴールを決めたい」ときっぱり。全国でも自分のゴールでチームを勝利に導き、広島国際学院の歴史を変えてみせる。

(取材・文 石倉利英)
●第102回全国高校サッカー選手権特集
石倉利英
Text by 石倉利英

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