[12.12 全日本大学サッカー選手権(インカレ)準々決勝 阪南大3-2順天堂大 味スタ西]

　油断はないつもりだった。ただ関西王者はわずかな隙も見逃してはくれなかった。前半だけで2点のリードを奪った順天堂大(関東4)だったが、後半の3失点で逆転負け。堀池巧監督が就任して2年目の今季も、インカレは準々決勝敗退に終わった。

　今季の順天堂大はシーズンのほとんどを3年生以下の選手を起用して過ごした。この日のスタメンも3年生が6人、2年生が2人、1年生が3人という構成だった。「次の1点が勝負になると思っていた。ハーフタイムも前半みたいに行こうと話していたが、そこで失点してしまった。そこで立て直せなかった」。ゲームキャプテンを務めるDF坂圭祐(3年=四日市中央工高)は“最上級生”としての責任を痛感していた。

　この悔しさは来年に繋げなければいけない。スタメン全員が来年に残るとあって、周囲の期待も否応なしに高まることになる。「大臣杯もインカレも狙いにいくのが堀池さんの考えでもある」。だからといって慢心もない。「3年生が主力で出ているから来年は強いやろと周りは見ているかもしれないけど、そんなに甘くない。練習で一からやっていくしかないなと思っています」。隙をなくした順大が、来季リベンジの舞台に帰ってくる。

(取材・文　児玉幸洋)

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●第65回全日本大学選手権(インカレ)特集