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強敵法政大を破る決勝アシスト!! 熊本内定の福岡大DF阿部海斗「ベスト4を意識し過ぎず…」

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福岡大DF阿部海斗(4年=鳥栖U-18/熊本内定)

[12.11 全日本大学選手権2回戦 法政大 0-1 福岡大 前橋総合]

 法政大相手に粘って0-0で迎えた終盤、福岡大の劇的な決勝ゴールを演出したのは運動量豊富な右サイドバックだった。

 5バックの最右翼を担うDF阿部海斗(4年=鳥栖U-18/熊本内定)は後半36分、MF倉員宏人(4年=鳥栖U-18)の浮き球パスに反応すると、ペナルティエリア右を打開。落ち着いて中を見ながらグラウンダー気味のクロスを通し、最後は途中出場のFW鶴野怜樹(3年=立正大淞南高/23年福岡内定)がワンタッチで押し込んだ。

「あのシーンは1試合を通して、一瞬のスキはずっと狙っていた。倉員から対角のボールは日頃からやっていて絶対に来ると思った。最初はシュートを打とうと思ったけど、中に鶴野が入っていたのが見えていたので判断を変えて入れることができた」。クロスの精度だけでなく、冷静な判断力も活きたアシストだった。

 このゴールにより、総理大臣杯王者の法政大を撃破。「自分たちは法政さんに比べて個の力では圧倒的に劣っているけど、うちはチームの力、全員の力で戦うことで局面の1対1を2対1、3対1と数的優位にして、コンパクトな守備をすることでボールを奪える」。そう狙いを語った阿部は「個ではなくチームで戦えたことが勝てた要因かなと思う」と振り返った。

 福岡大は今季、夏の総理大臣杯を新型コロナウイルスの感染防止対策の影響で辞退。また昨季唯一の全国大会『#atarimaeni CUP』でも日本大に敗れており、インカレにかけるモチベーションは高い。阿部は「夏の大臣杯直前で出場できない悔しい思いをしたし、去年は日大さん相手に前からの守備ができず、引いてしまって負けた悔しさがあった。今年は悔しさをぶつける大会」と口にする。

 そんなインカレでの近年の最高成績は14年、17年、18年のベスト8。12年度の準優勝以降、3回続けて4強の壁に阻まれており、まずは“鬼門突破”が大きな使命となる。阿部は14日の準々決勝・阪南大戦に向けて、「最近はベスト4の壁を越えられていないので意識はする。ただ次の相手も力のあるチーム。ベスト4を意識し過ぎず、目の前の1試合1試合を戦って勝利を掴みたい。その結果、決勝まで行って優勝できたら」と先を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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