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静岡産業大が「プラン通り」の前半3得点!鹿屋体育大を被シュート1本に抑える快勝

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[12.8 インカレ1回戦 静岡産業大3-1鹿屋体育大 第一カッターフィールド]

 静岡産業大(東海1)が鹿屋体育大(九州2)を3-1で下して、初戦を突破した。11日の2回戦では関西王者の関西学院大と対戦する。

 静産大が狙い通り序盤から畳みかけた。まずは前半6分のプレー。カウンターからFW服部功汰(4年=多摩大目黒高)が出した浮き球パスでFW内山田太輝(4年=佐賀商高)が裏に抜ける。勢いのままドリブルで持ち込み、右足で先制点を決めきる。

 さらに前半15分にはハーフウェーライン付近で相手ボールをカットした服部がそのままドリブル突破。ここでもしっかりとゴールネットを揺らすと、前半終了間際の44分にはセットプレーからFW加藤政哉(3年=中央学院高)が頭で押し込み、前半だけで3点のリードを奪ってみせる。

 ただ後半に入ると、ハーフタイムに2枚替えを行った鹿屋体育大も持ち直す。そして16分にこぼれ球を拾ったDF德田晃也(2年=倉敷古城池高)のパスからFW片山颯人(1年=米子北高)が右足を振り抜いて、1点を返す。

 しかし公式記録上は試合を通してのシュート数もわずかにこの1本。東海王者を前に、完敗を喫するとともに、他会場の結果も踏まえると、東海代表全3チームが1回戦を突破したのに対し、九州代表3チームはすべて初戦で姿を消すことになった。

 前半で試合を決める展開は「プラン通り」だったという。「立ち上がりの15分でどれだけ圧力をかけられるかが今日のテーマだった。点を取りに行くというプランで入ったので、そこで取れてよかったです」。加藤知弘監督も声を弾ませる。

 守備の強度を高めることに取り組み、そこから攻撃に繋げるコンセプトで強化を続けてきた。特に夏場以降は急激な成長が見られたといい、監督自身も「僕も驚くほどの成長曲線でした」と目を丸くする。そして前期3位で折り返したチームは上位6チームで戦った後期リーグを8勝1分1敗で駆け抜け、逆転で優勝を掴み取ったことが、チームに何よりの自信を与えている。

 次戦はJ1内定者を多数抱える関西の雄、関西学院大が相手となる。「先のことはあまり考えていなかった」という加藤監督だが、「受け身になってはボコボコにされると思うので、勇気を持って戦いたい」と気を引き締める。「私たちは同じやり方でやるしかない。他のやり方は出来ないので」。全国の舞台でも“普段着サッカー”で、強豪撃破に挑む。

(取材・文 児玉幸洋)
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