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U-20日本女子代表、6/20アメリカ戦後の監督、選手コメント

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[6.20 親善試合 U-20日本女子代表 0-2 U-20アメリカ女子代表]

 今年8月から日本で開催されるU-20女子W杯を控えるU-20日本女子代表(ヤングなでしこ)が20日、大阪府内でU-20アメリカ女子代表と親善試合を行い、0-2で敗れた。

 以下、試合後のU-20日本女子代表監督、選手コメント

●吉田弘監督
「(アメリカの)ボールに対するプレッシングが速くて自分たちのやりたい事を自由にできず、点を取れないまま、2失点をしてしまった。これはなでしこも苦労したと思うんですけど、実際にこのプレッシングの中で戦わなければいけないと思っているので、そこをどう打開するか。これからの課題だと思うんですけど、それが見えたと思います」

―日本のメンバーも初戦から大きく代わった
「メンバーはこの間と違ったが、やりたいことは一緒だった。でもやりたいことができずに向こうにボールを支配されることが多かった。そこをこっちがボールを支配して、相手を動かすこと、その中からチャンスを作っていかないといけない」

―どのような攻撃をしたかったか
「もっとPAのなかで崩してサイドをえぐって、ゴールエリア近くまで持ち込んでからフリーな人間にパスして、楽に入れられるようなところまでやりたいなと思っているけれど、そこまでやらせてもらえなかった」

―今回の2試合での手ごたえは
「昨年も6月にアメリカ遠征をして対等にできた。ある程度対等にできるなという手ごたえを得ています。どうしたら得点できるか、どうしたら得点されないか詰めていきたい」

―W杯への意気込みを
「ワールドカップは楽な試合は無いが、自分たちの試合をやって、ボールを自分たちが持って、勝てるゲームをやっていきたいと思います」

●DF木下栞(日テレ)
―2戦目は1戦目と違うやりにくさがあった?
「ディフェンスラインも初めてやったメンバーが何人かいたので、そういう意味ではコミュニケーションとかもっと取れればよかったかなと思います」

―思うようにボールを動かせていなかったようだが
「もっとCBが開いて、SBを押し上げるような形でワイドにボールを動かせれば相手も疲れるし、間も空いてくると思ったんですけど、CBの距離が近いということで、狭いパス回しになってしまって自分たちのリズムができなかったと思います」

―狙われているところにパスを出してカットされていた
「そういうところもCBが広げるところで間が空いてくると思う。上手くグラウンドをワイドに使うことが課題かなと思います」

―プレッシングは厳しかった?
「1戦目は思ったよりも来なかったということが印象にあって、それも受けてなのか、きょうは少しプレッシャーがあって。その中でもできなくてはいけないことはもっとあったかなと思います」

―注目度が上がってきているが
「自分はアジア大会とか行けなくて、あまりその辺のことはよく分からないですけど、やるにつれてどんどんコミュニケーションも上がってきていることは事実だと思う。本大会に向けてもっと詰めていければと思います」

―今回の合宿での手ごたえと課題は
「攻撃の面では1戦目とかはいいポゼッションができて、PAまではいい形でボールを運べていたけれど、その先の崩しというのが単調になってしまって取られてしまうことが多かった。PAから先というところをもっと決めていければいいということと、守備では相手の身体能力が高くて足が速い分、もう少し準備、攻めている時のリスクマネージメントを上げていければと思います」

―逆に日本のストロングポイントは
「パスが回せるところは日本の特長だと思うので、そこを活かすためにももっとグラウンドを広く使いたいと思うし、簡単に取られないという中で人数をかけて運べればと思います」

―サイズの差も感じたと思うが
「真正面から当たりに行っちゃうと負けてしまうところがあるので、そういう意味では当たられる前にパスをはたくとか、2、3人のところで奪うとか判断の部分で上回っていければと思います」

―どのようなところで貢献したい
「自分の持ち味は後ろからのフィードだと思うので、まずはそういうところで前を見る。運べるところは運ぶ、というところで自分の良さを出すというところと、守備の要というか真ん中をやっている分、点を取らせないということは仕事だと思うので、身体を張るだったり、そういうところはやっていきたいと思います」

―高橋先生からメッセージがあった
「凄かったです。頑張らなきゃと思いました」

●MF猶本光(浦和L)
―第1戦との違いは
「ゴールシーンだとスピードでやられた部分だったり、2点目はそこで打ってくるのか、という場面だったんですけど、ああいう位置からでも打ってくることが分かった。次は練習の時からコースから切ったりという修正ができるので、今の時点でやられて良かったと思います」

―前半はパスを狙われて、奪われての繰り返しだったが、自分でどう変えようと?
「意識したことはサイドチェンジ。アメリカは同サイドに結構人数をかけて来ていたので、逆サイドは空いているなと感じていた。囮というか寄せて、サイドを変えることを意識していた。そうすればみんな技術があるので、スペースがあれば個人技でどんどん打開できる。これからもそういうところでどんどんやっていきたい」

―日本が世界と戦うために、どうやってボールを動かしていくか
「狭いところではどうしても足が引っかかったりとか、身体を寄せられて取られたりということが多くなると思うので、逃げれるスペースをつくりながらゴールに向かっていければ、攻撃がスムーズにいけると思います」

―田中さんとのコンビはシャビとイニエスタと言われていますけれど?
「自分がイニエスタですか? うれしいです。(田中は)17の時からやっているので凄くいいタイミングでパスを出したり、顔を出してくれるので、凄い楽しいです」

―世界に勝つためには
「吉田監督が良く言っているんですけど、マイボールの時間を長くして相手を守備で走らせれば、精神的にも体力的にも90分通して相手にプレッシャーをかけていけば、勝つ可能性は高くなると思う」

―W杯への意気込みを
「まずメンバーに入ることは大前提で、レギュラーを取って、優勝に貢献できるように頑張ります」

―U-17の時に経験していることは大きい
「(準優勝で)悔しい思いをしているので、20で絶対に優勝したいと思っています」

―シュートも狙っていく
「代表での自分のポジションは後ろ目だと思っている。得点に絡んでいくプレーはなくはないと思っているけれど、難しいと思う。宮間さんのようにアシストする選手が必要だと思うので、そういう部分も狙っていきたい」

●MF田中陽子(I神戸)
「納得いかない試合でした。(ボランチに入り)DFと自分たちボランチが遠くならずに、しっかり少し前で受けて、そこからはたけばリズムの変化が出ると思ったので、そこで受けようとしました」

―後半、主力組が出てきて日本の決定機が増えた
「前から行こうということで奪いどころがしっかりして、あと前に人数をかけられた」

―ダイレクトでパスも回っていた
「ダイレクトの方が相手も嫌だし、自分たちもフリーになれるので、そういうところはいつも意識しようとしています」

●MF仲田歩夢(I神戸)
「まだ合わせる時間はある。まだ今は前で収まらないという印象がありましたけれど、これから調整して、(京川)舞がいなくてもしっかり試合ができるチームに絶対自分たちはなれると思うので頑張りたいです」

―代表も高橋(陽一)先生から国旗をもらって優勝したが
「いい流れがあるならば、自分たちもワールドカップでいい結果が残せると思うので、そういう力も借りながら頑張りたいです」

―目標としている選手は
「男子の選手ですけど、バルサのメッシ選手は自分と同じ左利きという部分で最初惹かれた部分もあるんですけど、ポゼッションにも絡めるし、自分でドリブルもできる。ボールを保持する力もあるので、ああいうプレーができれば周りも助かるだろうし、自分もやっていて楽しいだろうな、と見ていて思うので、ああいう選手になりたいと思います」

―そのために意識していることは
「男子と女子は違うのであそこまでは厳しいと思うんですけど、自分はチームでも仕掛けの部分では通用するけれど、まだパスワークではポゼッションに上手く絡めていないと監督からも言われている。チームのポゼッションのレベルが高いということもあるんですけど、関わりきれていないので練習の中でつかめるように努力しています」

(取材・文 吉田太郎)

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