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なでしこジャパンが帰国 佐々木監督「妻と美味しい刺身をつまみ、一杯やりたい」

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 ロンドン五輪の激闘を終えた『なでしこジャパン』が11日に帰国した。千葉県内で行われた帰国会見で佐々木則夫監督は、「多くのみなさんに出迎えていただいて。現地にいると、これだけの人が注目していたとことが分からないのですが、成田の玄関を出ると、なんとなく雰囲気が伝わってくる。本当にありがたいし、選手たちのやってきた業績も素晴らしいものだったと思います」と、サポーターに感謝し、女子サッカー史上初となるメダルを獲得した選手たちを称賛した。

 女子サッカー界は、4年に一度行われる五輪を中心に回っている。北京五輪から始まった4年のサイクルを終えた今、佐々木監督は安堵感を感じていることを明かした。

「まずは北京のベスト4を目指し、そのときはメダルと言うのはプラスアルファだったのですが、4位に終わった悔しさが僕自身にもありました。もう一回、ロンドンを目指してやろうということで、選手たちと二人三脚でやってきました。今回、金メダルには届きませんでしたが、この選手たちと、北京を終わってから一緒に成長しながらやってきたことを含め、達成感もあります。その一つのサイクルを選手、スタッフを含めて、良くやってくれました。そこでふと力が抜けて、次はということは、まだ考えられませんね。一つの仕事を成し遂げた安堵感はあります」

「次はまだ考えられない」という佐々木監督だが、9月以降も監督を続ける意思があるかと聞かれると、「可能性は数パーセントあるんじゃないですか」と答えた。

「(続投の可能性は)数パーセントあるんじゃないですか。それはまだわからないので。僕もまだそこを切り替えられるところには至っていないし、協会も次のステップと考えているかもしれません。ただ、大会中に協会と内々でそんな話は、絶対にしていませんよ」

 大きな仕事を終えた佐々木監督。今、何がやりたいかと聞かれると「妻と美味しい刺身をつまみながら、一杯やりたいですね」と語り、笑顔を見せた。もちろん、今後のなでしこの強化についても、考えている。

「僕の感じたことを、協会を含めて、女子サッカー界に提言することが次の仕事だと思っています。その先のことは考えていません。(自身が監督をやるかどうかも含め)一番は将来のなでしこを考えること。それが一番のベースです」と、充実の表情を浮かべた指揮官は、しっかりと未来を見据えていた。

(取材・文 河合拓)

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