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“1トップ本田”に好感触の遠藤、自身はW杯以来のゴール

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[8.15 キリンチャレンジ杯 日本1-1ベネズエラ 札幌ド]

 前半14分だった。右SB駒野友一(磐田)が相手DFを巧みにかわしながらPA内に侵入し、マイナスのクロス。これに合わせて後方から駆け上がったのがMF遠藤保仁(G大阪)だった。右ボレーシュートはきれいに決まり、日本が先制した。

「流し込むだけだった。久しぶりの得点だったけど、自分はフリーだったし、スペースに入っていくタイミングも良かった。2列目、3列目がゴールに絡むことを増やしていきたいと思っていたので良かった」

 通算119試合目に生まれた区切りの10得点目。だが、後半に追いつかれて1-1のドローに終わったということもあり、10年6月24日のW杯南アフリカ大会デンマーク戦以来となるゴールにもベテランは淡々としていた。

 W杯ブラジル大会アジア予選では、6月の3連戦で2勝1分けと好スタートを切っているが、9月から再開する戦いではさらに相手国が“日本対策”を厳しく講じてくることが予想される。そんな中で遠藤が意識しているのは、「少しずつ、いろいろなことにチャレンジしていきたい」ということ。自分たちのプレーの幅を広げることが重要だと考えているのだ。

 攻撃のバリエーションに関しては、後半途中から前田遼一を下げてMF本田圭佑(CSKAモスクワ)を1トップに入れるオプションも試された。

 本田が1トップに入ったのは岡田武史監督が指揮を執ったW杯南アフリカ大会以来。

「ザックさんになってからは初めてだったけど、圭佑があそこに入ることで相手のCBも気になると思う。岡田さんとはコンセプトが違うので、一概に比較できないし、今日は時間が短かったが、監督の中にこういうオプションがあるなら、さらに連動した攻撃を築き上げていけばいいと思う」

 もっと強いザックジャパンへ。さらなる進化、変化に、遠藤は意欲的だ。

(取材・文 矢内由美子)

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